季節の雑学

炎暑の候の意味や読み方は?時期はいつ使えるか、例文や結び、同じ時期の季語や挨拶も

「炎暑の候」という言葉。夏に使われる時候の挨拶であるとは想像できますが、具体的な意味や読み方、使う時期、そして、いつまで使えるのでしょうか。
そのため今回は、「炎暑の意味や読み方は?時期はいつ使えるか、例文や結び、同じ時期の季語や挨拶も」をご紹介します!^^

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炎暑の候の意味や読み方は?

出典:http://urx.red/WJSp

読み方

「炎暑の候」の読み方ですが、「えんしょのこう」と読みます。なかには、「候」を「そうろう」と読んでしまいそうですが、時候の季節における読み方は、「こう」なので、覚えておきましょう!

ビジネスシーンでは、文書での挨拶として活用されることが多いので、読むこと自体は少ないかもしれません。それでも日本人の心得として、読み方もきちんと覚えておきたいところですね。

意味

「炎暑の候」とは、「真夏の燃えるような暑い季節ですが・・」「真夏のはなはだしい暑さですが・・」という意味です。

ひとつひとつ詳しくみていきましょう。
「炎暑」には、『真夏の燃えるような暑さ』『真夏のはなはだしい暑さ』という意味が込められています。字面からもイメージできるとおり、燃えるような厳しい暑さが表現されていますね。
また、「~候」には、「~というふうに季節も移り変わってきていますが」「~という季節になっていますが」といった意味が含まれており、文書や手紙などで、「~候」という言葉を添えるだけで、時候の挨拶として活用できます

このような時候の挨拶を付け加えることで、『こういう季節ですが、お変わりないですか?ご自愛くださいね』という、様々な季節を迎えても変わらぬ相手の健康を気遣うものへと様変わりするので、文書や手紙を書く際は、必ず付け加えることを覚えておきましょう

炎暑の候の時期はいつ?いつまで使える?

出典:http://urx.red/RAqA

時候の挨拶って、いつ使えばいいのか、いつまでなら使えるのか分かりづらかったりしますよね。使うタイミングやいつまで使えるかをまとめてみました。

使う時期は?

「炎暑の候」は、7月の下旬から使い始めることができる時候の挨拶で、7月23日頃から活用することをおすすめします。7月23日頃は、旧暦でいうところの「大暑」という時期に入り、暑さが最も厳しい時期といわれています。

上述したように、「炎暑」も『真夏の燃えるような暑さ』という意味のため、7月の下旬、だいたい23日頃から使い始めるのが最も適しているでしょう。

いつまで使えるの?

いつまで使えるかというと、7月下旬~8月上旬頃まで8月8日頃からは立秋と呼ばれる時期で、暑さのピークから秋の気配を少しずつ感じられる時期と考えられており、別の時候の挨拶が使われるようになります。最近では、88日頃だと、まだまだ暑さのピークが続くイメージがありますが、旧暦の上では、すでに立秋に入る時期なんですよ。

ここ最近の夏を思い返してみると、8月のお盆過ぎるころまでは、気温が高く炎天下が続いている傾向にありますよね。だからといって、「炎暑の候」でも大丈夫だろうと思っていると、少し恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません。暦のうえの立秋とされる時期には、立秋に適した時候の挨拶があり、「炎暑の候」は適さなくなるので気を付けましょう。

文書や手紙を書く際、時候の挨拶が適しているかどうか、ネットや本で必ず確認しておくことをおすすめします。

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炎暑の候と一緒の時期の時候の挨拶

出典:http://urx.red/Szmf

時候の挨拶は、時期によって様々な表現の仕方があり、ひとつではありません。「炎暑の候」と同じ時期に使える時候の挨拶は、他にも複数あります。

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「炎暑の候」と同じ時期に使える時候の挨拶

大暑の候:「たいしょのこう」
酷暑の候:「こくしょのこう」
極暑の候:「ごくしょのこう」
猛暑の候:「もうしょのこう」
盛夏の候:「せいかのこう」
酷夏の候:「こっかのこう」

「炎暑の候」のほか、7月下旬~8月上旬頃(立秋まで)の間に使える時候の挨拶をいくつかご紹介しました。様々な表現があって面白いですね。

ビジネス文書や知人に手紙を送る際は、ぜひ活用してみてください。

炎暑の候と一緒に使える季語一覧

出典:http://urx.red/zVLQ

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炎暑の候と一緒に使える季語

・飛魚        ・土用鰻       ・西日        ・パイナップル(鳳梨)
・茄子        ・雷         ・涼し        ・日傘
・川開き       ・合歓の花      ・避暑        ・雲の峰
・大暑        ・晩夏        ・杉落葉       ・納涼
・ねむの花      ・外寝        ・氷水        ・冷奴
・月見草       ・夏休み       ・半夏生       ・端居
・夏景色       ・くわがた      ・かき氷       ・紙魚
・破れ傘       ・氷店        ・削氷        ・トマト
・土用蜆       ・炎暑        ・夏台風       ・牛冷す
・夏氷        ・メロン       ・草いきれ      ・玉虫
・浮人形       ・蒲         ・熱風        ・夏帯
・夏の朝       ・鰻         ・日除        ・日覆
・清水        ・氷旗        ・日射病       ・羽抜鳥
・夕焼け       ・灸花        ・土用灸       ・烏瓜の花
・草刈        ・熱中症       ・赤富士       ・みつ豆
・祇園祭       ・片陰        ・夏芝居       ・風鈴
・出目金       ・天道虫       ・夏草        ・竹夫人
・香水        ・夏座敷       ・浴衣        ・原爆
・夏枯れ       ・ハンモック     ・ダリア       ・入道雲
・広島        ・向日葵       ・蟻         ・夏の星
・芭蕉        ・積乱雲       ・サイダー      ・驟雨(しゅうう)

これらは、「炎暑の候」と一緒に使える季語の一覧です。たくさんありますね!
浴衣やかき氷、日傘など夏を強く連想させる言葉がずらりと並んでおり、熱中症や日射病も季語として含まれています。字面で見るだけで、暑さが伝わってくる感じがしますね。

状況やシーンを意識しながら、時候の挨拶とともに季語を駆使して、文書や手紙を書いてみてはいかがでしょうか。

■この時期の季語に関しては別記事で詳しくご紹介しています↓↓↓
7月の季語一覧まとめ!俳句や花、この時期の時候の挨拶、使い方や例文も

炎暑の候を使った例文(書き出し・結び)

出典:http://urx.red/vgOT

ここまで、「炎暑の候」の意味や使うタイミング、季語の一覧などをご紹介してきました。時候の挨拶や季語の数を見ていると、日本は言葉が豊富でとても面白いですね。挨拶や季語を少し付け加えるだけで、相手への気遣いと趣のある文章になるので、ぜひ活用してください。

ここからは、「炎暑の候」を使った例文をいくつか挙げてみます。

書き出しの挨拶

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書き出しの挨拶の一例

・炎暑の候、○○様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます
・炎暑の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
・炎暑の候、夏休みも間近となりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
・炎暑の候、風鈴の音が唯一涼しさを感じさせる季節となりました。
・炎暑の候、向日葵が日毎に太陽に向かって伸びるこの頃ですが、皆さまお元気ですか。

上記は、時候の挨拶を含めた文章の一例です。少し堅苦しさも感じるかもしれませんが、フォーマルな文書や手紙における時候の挨拶は、必要最低限のマナーであり、また自分を信頼してもらうことにもつながりますよ

加えて、フォーマルな文書や手紙には、時候の挨拶前に、「拝啓」という文字をいれることも忘れないでおきましょう。こちらは、「拝=おじぎする」、「啓=申し上げる」という漢字を重ねたもので、「拝啓=誠に恐れながら申し上げます」といったような相手を敬う言葉です。

結びの挨拶

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結びの挨拶の例

・暑さ厳しい折、夏バテや夏風邪などには十分お気をつけください。
・暑さ厳しく寝苦しい夜も続くかと存じますが、体調崩されないことを切に願っております。
・室内外の温度差により体調管理が難しいかと存じますが、くれぐれもご自愛ください。
結びの挨拶の一例を挙げてみました。
「炎暑の候」のタイミングは、7月下旬~8月上旬の立秋まで。この時期は、字面でも表れているとおり、猛暑が続き、室内外の温度差で体調崩しやすくなっていたり、寝苦しい夜を過ごし体調がうまく管理できなかったりしますよね。フォーマルな文書や手紙を書く際は、現在の季節から、相手の状況や心情を想像しながら、気遣う言葉で締めくくることを意識しましょう。なお、上部の【書き出しの挨拶】で「拝啓」について紹介しました。この「拝啓」で始めた場合、「敬具」「謹啓」「敬白」という言葉で締めくくるのが一般的です。女性が書き手の場合は、「かしこ」で締めくくることもありますよ。これらの締めの言葉は、結びの挨拶よりも後にくるので覚えておきましょう。

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この時期の旬のおすすめはこちら☆

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まとめ+関連記事

「真夏の燃えるような暑い季節」という意味を表す「炎暑の候」。7月下旬~8月上旬頃(立秋まで)の時候の挨拶です。ビジネス文書や手紙にちょこっと添えることで、プロフェッショナルな印象を与えることができます。これを機に、ぜひ活用しましょう!
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