煤払い(すすはらい)は年末になるとよく耳にする言葉ですが、単なる掃除と違います。では、煤払いと掃除との違いはなんでしょうか?また、煤払い意味や由来はどういったことなのでしょうか?
そのため今回は、煤払いとは?意味や由来、いつどこでするのか、掃除や大掃除との違いもご紹介します!^^
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もくじ
煤払いとは何?その意味
出典:https://kokoro5656.at.webry.info/201512/article_6.html
煤払いって何?意味は?
煤払い(すすはらい)は、年末に天井や壁にたまった煤をきれいに取除くために掃除をすることです。
今は「煤がたまる」なんてことはあまりありませんが、ガスや電気がない昔は炊事のときに薪を使用していたため、
家の中は煤で汚れていました。
ですので、天井や壁にたまった煤をきれいにする必要があったんですね。
でも、煤払いはただ単に煤の汚れを掃除するということではなくて、
新しい年の神様を家に迎えるにあたって、
住んでいる場所を清めるという意味のある行事になります。
よく年末になるとテレビで神社やお寺などで
大人数で大きな大仏様の埃を払ったり、ご本殿を掃除したりと、
年末に新しい年を迎えるための準備をしている様子を見たことがある人も多いと思います^^
ですので、「煤払い」は掃除の意味合いもありますが、
新年を迎えるにあたっての準備という意味合いが強いです。
江戸時代の風習がルーツ
徳川幕府がおさめていた江戸時代には12月13日を「煤納め」と定め、 江戸城を大掃除したと言われています。
なぜ12月13日に行われていたのかというと、
実は江戸時代以前は12月20日に行われていたとも言われていますが、12月20日は3代将軍徳川家光の命日であったため、
その日は避けられるようになりました。
また、江戸時代中期まで使われていた暦では12月13日が婚礼以外は何でも吉という日に
なっていました。ですので、お正月を迎える準備を始める日としては最適だろうと1週間前の12月13日が武家では選ばれました。
それが武家以外にも伝わっていき、一般庶民も13日に煤払いを行うようになりました。
江戸時代中期以降、この暦は何度か変わってきて現在は太陽暦を使用していますが、
「煤納め」の日はそのまま12月13日として残っています。
煤払いと普通の掃除との違いは?
煤払いと普通の掃除との大きな違いは、
煤払いは新しい年の年神をお迎えするために家の中を清める、『宗教的行事』であるということです。
普段の掃除は単純に家の中をキレイにするためのものですよね。
確かにそのまま何もせずにいると、ほこりや汚れが溜まってしまい、生活するのに支障をきたすこともあります。
ですので、掃除は定期的に行ったほうがいいです。
ですが、煤払いはただ単に家をキレイにするというだけでなく、
先にも書きましたが、もっと大きな意味があります。
新年を迎えるにあたって干支が変わりますよね。
干支が変わるということは、その年の神様から次の年の神様へと変わっていくことになります。
そんな時に家の中が埃だらけで汚れていては、新しい神様も家に入るのを躊躇してしまいますよね。
なので、そうならないために、「煤払いをして神様を迎えるための準備をしましょう」ということで、
宗教的行事として一般に広まっていきました。
家の中や周りを煤払いすることで家は当然ですが、人の気持ちも清められますよね^^
清められた家に神様が来るということは「幸福が入ってくる」ということになりますので、
次の1年を幸せな年にするためにも、煤払いは大切な行事です^^
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煤払いの由来と大掃除との違い
出典:https://wanosuteki.jp/post_19406
平安時代の大掃除「煤払い」
平安時代には宮中で「煤払い」として大掃除が始まったと言われています。
ここでいう大掃除とは、先にも書きましたが、
新年にあたりその年の神様(歳徳神)をお迎えするにあたり、
それにふさわしい家の中や周りになるように清めるという意味があります。
禅宗の影響もあった?
鎌倉時代以降は、掃除自体が禅宗の修行の一貫として広まったことが影響し、
寺社仏閣に「煤払い」の風習が広まりました。
その後、江戸時代になると禅宗の修行の一貫だったものが、
一般庶民にも年の瀬の行事としての大掃除が定着しました。
庶民にとって煤払いは妖怪避け
出典:https://www.spacebrothers.jp/2016/12/blog-post_24.html
古い道具類は100年経つと(99年を越えて使うと)付喪神(つくもがみ)という妖怪に変化して
身の回りに不思議なことがおこると言われていたので、古い道具は年の瀬に捨てるという風習が
平安時代からすでにありました。
御伽草子などの古典には年の瀬(立春前)に捨てられた古い道具類の様子が描かれています。
ちなみに、九十九のことを「つくも」と呼びますが、
この「付喪神」が由来とも言われています。
蚤の市と大掃除
年末に神社仏閣の境内で行われる「蚤の市(のみの市)」。
大掃除していると使わなくなった古い道具類が出てくると思います。
自分たちでは使わなくなったので、これを使ってくれる人に譲り渡すことで
道具に新しい命を与え、「付喪神」という妖怪にしないようにするという意味もあります。
大掃除によって、家の中が整理整頓でき、またリサイクルのきっかけになるのは
今も昔も一緒ですね^^
煤払いはどこでするもの?いつするもの?
出典:https://jesus195876.blog.so-net.ne.jp/2017-12-13-4
昔は12月13日に行っていた
現代の大掃除のもととなるのが、12月13日の「正月事始め」に行われていた「煤払い」になります。
お正月は年神様を家にお迎えするための行事ですが、それ以外にご先祖様も家に帰ってくるとされていました。
そこで、神棚や仏壇を掃除してお正月の準備をする風習がありました。
それが神棚や仏壇だけでなく家中を掃除して年神様やご先祖様をお迎えするようになりました^^
神社や寺院などの宗教施設
天井のような高い場所の煤汚れを落とすときには、掃除道具はほうきでは無く、
神具とされる笹竹に葉や藁(わら)を付けた「煤梵天(すすぼんてん)」という道具を使い、
本殿や正門などの埃を取り除いていきます。
現在でも、12月13日には全国の神社仏閣でも煤梵天を使って煤払いを行い、
その様子がテレビのニュースなどの映像で流れることがありますよね。
煤払いの後、しめ縄を張り替え、幕やのぼりを立て、年神様をお迎えする準備を整えます。
関西では煤払いと言えば西本願寺と東本願寺の御煤払(おすすはらい)が有名です。
室町時代から続いている迎春行事になります。
家庭で煤払いは神棚や仏壇をきれいに
実際、煤払いを12月13日に済ませようとしても、家全体となると1日だけでは終わらすことができません。
ですので、家庭で13日に行う煤払いは神棚と仏壇の掃除だけを行い、
それ以外の場所については、13日以降の適当な日にゆっくりと行っていけばいいでしょう^^
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単なる掃除道具としてのモップのデザインではなく、
コップ型のケースに入ったユニークでおしゃれなデザインです^^
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最近はまとまった時間が年末のわずかな期間しか取れない方が多いですよね。ですので、なかなか煤払いもできないとは思いますが、12月13日から少しずつ始めて行って、新しい神様をお迎えするために準備していきたいですね^^
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