手紙で事項の挨拶を入れたいのだけど、今は「向暑の候」であってるのかしら?
読み方も使い方も不安だわ。
もう手紙を書く機会も減りましたからね!
時候の挨拶はたくさんあり、使い分けが難しいですよね。
本記事で、「向暑の候」の読み方から使い方まで例文をお見せしながら、しっかりお伝えしていきます!
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もくじ
向暑の候の読み方と意味は?
読み方
向暑の候:こうしょのこう
時候の挨拶は、基本的に音読みです。
今回も音読みで読めば大丈夫ですね。
「向暑の候」は、「初夏の訪れを感じる季節になりました」という意味になります。
文字通り、暑さに向かう時期ということで意味も難しくないですね。
向暑って、なんだか暑そうな感じがしますが、初夏の訪れを表わしているので、夏の初めの暑すぎず一年で最もいい季節ですね。
周りの風景を見渡しても、田んぼの苗は青いじゅうたん、木々の葉に木漏れ日が降り注ぎ、植物やいきものの活き活きとした躍動感が伝わってくるようですね。
「候(こう)」には、「季節」とか「気象」「自然現象」といった意味があります。
普段あまり使わない表現ですが、「候」を「そうろう」と読むと、「〜でございます」という古文の丁寧語になります。
昔の表現で「です」の代わりに使っていた言葉で、時候の挨拶とは意味が違ってきますので注意してくださいね。
メールやラインはその手軽さがメリットですが、改まった内容や目上の方へは不向きとされています。
転勤の挨拶やお祝い、お礼状などをメールで済ませるというわけにはいかないですね。
社会人になると、いずれ手紙を書く機会がやってくるはずです。そんな時、慌てなくていいように手紙の書き方をチェックしておきましょう。
時候の挨拶は、相手のお宅を訪ねたときの「ごめんください」「おじゃまします」と同じような意味があります。
手紙は、時候の挨拶〜本文〜結びというルールがだいたい決まっているので、覚えてしまえば意外と簡単です。
便箋や封筒もあらかじめ用意しておくと、書きたい時にすぐ書けるので、タイミングを逃すこともないですね。
できれば、切手や筆記用具も準備しておきましょう。
筆記用具はポールペンでもいいですが、丁寧な手紙を書くことが多いようなら、万年筆を使うと字もスラスラ書けるので、より好印象を与えられますよ!
向暑の候はいつ?いつまで・何月まで使えるの?
「向暑の候」は、5月下旬〜6月いっぱい使うことができます。
「向暑」は夏の季語でもあり、暦の上では夏の始まりは立夏(5月5日)〜となっています。
では、その頃から使ってもいいの?というと、少し早い気がします。
向暑の意味は、初夏の訪れを感じ始める時期でしたね。
そして、気温が日ごとに高くなってくる頃となると、やはり5月下旬頃からのことになります。
ですから、「向暑の候」は5月下旬から6月いっぱい使うのが適しています。
また、7月初めにも使えるとしている文献もありますが、
その頃なら、いよいよ夏本番を迎え「盛夏」とか「大暑」のほうがいいと思います。
向暑には「暑」という字が入るので、7月にも使えなくもないのですが、もっとピッタリな表現があります。
梅雨が明けたら使える時候の挨拶
梅雨が明けたらこれらの時候の挨拶があるので、向暑を使えるのは、7月の初めの「小暑」(7月7日頃)までがギリギリ使える時期ではないでしょうか。
向暑の時期はいつ?と聞かれて、「暦では5月はじめ〜、気温で感じる時期は6月いっぱい、7月に入っても使える」などいろいろな説があるのは、日本の6月から7月中旬まで続く梅雨入り〜梅雨明けの日が、はっきりしないということも理由にあげられますね。
梅雨の時期に使う時候の挨拶を探しているのであれば、下記記事を参考にしてください。
≫梅雨の候の読み方や意味!時期はいつ・いつまで、使い方や例文も
梅雨が明けるのは、関東地方では平年で7月21日頃ですが、早い年では2017年に7月6日、遅い年では2007年は8月1日に梅雨明けということもありました。
また、九州・沖縄はずっと前に梅雨が明けますし、北海道では梅雨がありません。
≫入梅の候の読み方や意味!時期はいつ・いつまで使えるか、例文や使い方も
ですから、この時期に手紙を出すときは相手の地域の天候を調べてから、最も適した時候の挨拶を選ぶようにしましょう。
時候の挨拶が的外れでは、せっかくの手紙も台無しです。
他の言い方では、「梅雨の候」「長雨の候」「初夏の候」「若菜の候」「向夏の候」などで表わすこともできます。
また、この時期の草花やいきもの、風物などを取り入れた季語に置き換えてみてもいいですね。
「紫陽花」「花菖蒲」「くちなし」「梅の実」「鮎」「かたつむり」「夏至」など。
この時期に取り入れたい季語
- 「紫陽花」
- 雨に濡れて色鮮やかに咲く紫陽花。開花時期は、6月1日〜7月15日頃と、ちょうど梅雨時と重なります。
花の色も青→紫→ピンクと変化していくので「七変化」とも呼ばれます。
- 雨に濡れて色鮮やかに咲く紫陽花。開花時期は、6月1日〜7月15日頃と、ちょうど梅雨時と重なります。
- 「花菖蒲」
- 花菖蒲は6月頃に花を咲かせます。花の色は城、紫、青、黄色などで、絞りや覆輪などと組み合わせると5000種類あるといわれます。
- 「くちなし」
- 梅雨時に純白の花を咲かせ、芳醇な匂いを漂わせます。果実は染料として、漢方薬の原料にもなります。
- 「梅の実」
- 花は1月下旬から4月頃に咲き、実は梅雨どきに収穫します。梅の実が熟す頃の長雨なので「梅雨」と呼ばれるようになったという説もあります。
- 「鮎」
- 鮎の解禁は、だいだい6月1日頃が一般的です。太公望が待ちかねて釣り糸を垂らす姿は、夏の風物詩です。
- 「夏至」
- 夏至は二十四節気のひとつで6月21日頃に、太陽がもっとも高く上がる日です。
季語の意味がわかったら、こうした表現を使って自分らしくアレンジして入れるといいですね!
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【向暑の候の使い方】書き出しと結びの例文
「向暑の候」の意味や使う時期はわかりましたね。手紙やハガキの作成など、何から書き始めればいいのでしょう?
手紙の基本の頭語、時候の挨拶、結びの言葉などを実際に使ってみましょう。
「向暑の候」を使った例文をご紹介します!
書き出しの例文
- 拝啓 向暑の候 貴社におかれてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
- 拝啓 向暑の候 風爽やかな初夏、木々の緑もいっそう深まる季節となりました。
- 拝啓 向暑の候 梅雨が明けたかのような、夏の日差しが降り注いております。
「拝啓」より、「謹啓」のほうがより敬った言い方です。
手紙の最初の一言は、好印象を与えられます。受け取った人も季節感を感じられてうれしいですね
結びの例文
- 日増しに暑くなっておりますが、貴社のさらなるご発展をお祈り申し上げます。
- ・初夏とはいえ時節柄、体調をくずさないようお気をつけください。
- ・梅雨が明けたら、夏本番。ぜひ一緒に海や山へ出かけたいですね。
「拝啓」で始めたら「謹啓」「敬白」で終わる、がセットになっています。
女性は「かしこ」や、友達なら「では、また。」などフランクな言葉でもいいですね。
梅雨時の季節の変わり目のこの時期は、相手の健康や体調を気づかう言葉を忘れず入れましょう!
ただし、ビジネス文章では時候の挨拶を省いたり、季節に関係なく「時下」(この頃はの意味)とすることもあります。
また、書き出し・結び以外に気をつける点としては、手紙を書く順序です。
手紙を書く順序
- 「頭語」の「拝啓」や「謹啓」などを書きます。
- 時候の挨拶「青葉の候」などを書きます。
- 相手を気づかう言葉「いかがお過ごしですか」などを入れます。
- 「さて」「このたびは」「さっそくですが」などの起語から入り、本文〜を書きます。
起語は、ここから用件ですと知らせる言葉で、これを入れると流れがスムーズになります。 - 相手の活躍や健康を祈る結びの挨拶を書きます。最後に「敬具」「かしこ」などの結語を添えます。
- 日付、自分の名前、宛名を書きます。(自分の名前は便箋の下の方に、宛名は便箋の高い位置に書きます。)
手紙の書き方は面倒くさいと思うかも知れませんが、用件をスムーズに伝えるためのマニュアルと考えれば納得できるのではないでしょうか。
デジタルの時代こそ、手書きの手紙を送ると好印象!!
最近は手軽なメールに押され気味ですが、手紙やはがきには格別の良さがあります。
また、字が下手だからと敬遠している人もいるでしょう。
でも、手書きの文章は、必ず相手の心に伝わります。
パソコンでは、何か味気ないです。
できれば、手紙は手書きで出したいですね。
また、手紙は見た目も大切です。
見た目で読む気分も変わり、手紙の内容もよく感じることもあります。
なので、便箋や封筒にも気を配りたいものです。
文房具屋さんに行くと、レターセットのシンプルなものから柄入りやキャラクターものなど迷ってしまうぼど並んでいます。
ただ、相手が目上の人や内容によっては、派手な便箋はさけるように気をつけましょう。
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向暑の候を使って手紙を書くときのおすすめアイテム
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【まとめ】向暑の候は、初夏の訪れを感じる季節に使う
向暑の候についてまとめると
- 向暑の候は「 こうしょのこう」と読む
- 向暑の候を使える時期は、5月下旬〜6月いっぱい
- 梅雨の時期は注意!
- 梅雨を過ぎたらもっとピッタリな時候がある
- ビジネス・親しい間柄とで、使い分けよう!
- デジタルの時代こそ、手書きの手紙を書こう!