手紙で「陽春の候」と書いてあったのだけど、私こういう手紙の挨拶文みたいのわからないのよねぇ。
どう返信したら良いのかしら?
もう手紙を書く機会も減りましたからね!
時候の挨拶はたくさんあり、使い分けが難しいですよね。
本記事で、「陽春の候」の読み方から使い方までしっかりお伝えしていきます!
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もくじ
陽春の候の読み方と意味は?
「陽春の候」は何と読むのでしょう。
難しい漢字ではないいのでなんとなく分かりましたか?
読み方
陽春の候:ようしゅんのこう
「ようしゅんのそうろう」と読まないようにしてくださいね。
「陽春」と同じく、「候」も音読みと覚えれば簡単です。
「陽春の候」全体の意味は、「暖かくて春の陽気に満ちた季節」「うららかな陽気の春」となります。
陽春っていう響きは、まさに、季節の扉が開かれたような、明るさと華やかさが感じられる言葉ですね。
あまり普段は使わないかもしれませんが、この時期の手紙の書き出しには「陽春の候」という時候の挨拶を入れます。
日本語には四季を表現する美しい言葉があり、ハガキでも使えるので知っておくと心強いですよ!
陽春の候の「陽春」は、ぽかぽかとした春の日差しや、うきうきとした陽気を表わしています。
「候」の意味は、「季節」や「時節」「気候」「自然現象」などになります。
「候」は、「〜でそうろう」という言い方を時代劇などで耳にしたことがあるかもしれませんが、そうろうと使うと「〜でございます」という古文の丁寧語になります。
もとの意味は、身分の高い人のそばで控えているという意味になり、昔の文章では、現代文の「です」の代わりに「〜そうろう」と使っていたものです。
そのため、現代の時候の挨拶にそうろうとは読みません。
まさか?と思いますが、間違えないようにしてくださいね。
陽春の候はいつ?いつまで・何月まで使える?
「陽春の候」は、4月初め〜終わりまで、4月いっぱい使えます。
「陽春」だけで言えば、旧暦のお正月の1月のことを指します。
旧暦の1月というのは何月何日と決っているわけではありません。
早い年では新暦の1月22日〜、遅い年では新暦2月19日〜となります。これによると、陽春は今の1月〜2月頃になります。
かつては、春の盛りというとまだ寒い時期のことだったのですね。
しかし、新暦のカレンダーの春といえば、3月〜5月のことを指しています。
ですから、「陽春」は、春真っ盛りの4月に使う時候の挨拶となっています。
この他、陽春は春を表す季語としても使われています。
日本列島の春はゆっくり訪れ、桜の開花宣言も南の九州から北の北海道まで北上するのに1ヶ月以上かかります。
ですから、手紙を出す相手の地域の気候を考えて時候の言葉を選ぶようにしましょう。
せっかくの挨拶が、的外れでは台無しです。
また、一言で4月といっても、上旬とゴールデンウィークの前あたりでは、同じ地域でも気温がぐんぐん上がってきます。
そこで、「陽春の候」の他にも、4月上旬から下旬までだんだん暖かくなるにつれて、時候の挨拶にも色々種類があります。
その他4月の時候
- 4月上旬
- 春暖の候
≫春暖の候使い方や例文 - 仲春の候
- 陽春の候
- 春暖の候
- 4月中旬
- 桜花の候
- 春麗の候
- 春風の候
- 4月下旬
- 春爛漫の候
- 晩春の候
- 惜春の候
4月上旬に使う時候は、「春先は大気が不安定で急に寒さが戻ったりもしますが、もう暖かくなりましたよ」と、春のらしい表現をして季節感を表しましょう。
また、新年度が始まり、気分も新たな感じを伝えたいですね。
4月中旬に使う時候は、桜の花が咲いたことを知らせせる便りや、春先の軽やかな風を感じさせる表現をします。
この頃は、本当にうららかな春というのにふさわしい日々で、外を散歩していても春風が気持ちいいです。
ですから、春麗や、春風が入った表現がピッタリでしょう。
4月下旬に使う時効は、春を惜しんで、時候が移り変わるステップとしての表現になります。
4月下旬〜5月に入ってからも使えます。
4月下旬頃になると、日中は汗ばむような日もあります。
「晩春の候、清々しい時期となってきました」や「惜春の候、爽やかな季節を迎え〜」など 変化をつけながら使っていきたいですね。
4月の時候の挨拶だけでも、こんなにいろんなニュアンスや雰囲気が伝わって驚きです!
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【陽春の候】使い方と例文を紹介!!
陽春の候の意味や使う時期も分かりましたね。手紙やハガキの作成などに、ぜひ使ってみてください。
そこで、手紙の基本、頭語に始まり、時候の挨拶、相手の安否を気づかう言葉、主文、結びの言葉などをご紹介します!
では「陽春の候」を使った例文をご紹介します!
書き出しの例
- 謹啓 陽春の候 春たけなわを迎え、健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
- 拝啓 陽春の候 新年度が始まり、なにかと気ぜわしい毎日をお過ごしのことと存じます。
- 拝啓 陽春の候 そよ風が心地よく、花々が競うように咲き誇っています。
「拝啓」より、「謹啓」のほうがより敬った言い方になります。
手紙の最初の一言は、好印象を与えられます。受け取った人も、季節が感じられてうれしいものです。
結びの例
- 飛躍の季節を迎え、ますますのご活躍のほどお祈り申し上げます。敬白
- 新年度でお忙しいことと存じますが、体調など崩されませんようご自愛ください。敬具
- 暖かくなりましたので、ぜひ一緒にどこかへ出かけましょう。かしこ
結びも「敬具」より、「謹言」「敬白」のほうがより丁寧な表現になります。
「拝啓」で始めたら「謹言」「敬白」で終わる、がセットになっています。
プライベートな手紙なら、女性は「かしこ」や「では、また。」など、フランクな言葉でもいいですね。
春爛漫とはいえ、季節の変わり目のこの時期は相手の健康や体調を気づかう言葉を忘れないように!
ただし、ビジネス文章では時候の挨拶を省いたり、季節に関係なく「時下」(この頃はの意味)とすることもあります。
手紙を書く機会がないと、どういった流れで書いていったら良いかも不安ですよね。
手紙を書く流れ
- 頭語の「拝啓」や「謹啓」などを書きます。
- 時候の挨拶「陽春の候」などを書きます。
- 相手を気づかう言葉「いかがお過ごしですか」などを入れます。
- 「さて」「このたびは」「さっそくですが」などの起語から入り、本文〜を書きます。
起語は、ここから用件ですと知らせる言葉でこれを入れると流れがスムーズになります。 - 相手の活躍や健康を祈る結びの挨拶を書きます。最後に「敬具」「かしこ」などの結語を添えます。
- 日付、自分の名前、宛名を書きます。
(自分の名前は便箋の下の方に、宛名は便箋の高い位置に書きます。)
もし、季語などを手紙に書き加えたい場合は、下記の記事を参考にどうぞ!
手紙の書き方は面倒くさいと思うかも知れませんが、用件をスムーズに伝えるためのマニュアルと考えれば納得できるのではないでしょうか☆
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デジタルの時代こそ、手書きの手紙を送ると好印象!!
最近は手軽なメールに押され気味ですが、手紙やはがきには格別の良さがあります。
また、字が下手だからと敬遠している人もいるでしょう。
でも、手書きの文章は、必ず相手の心に伝わります。
パソコンでは、何か味気ないです。
できれば、手紙は手書きで出したいですね。
また、手紙は見た目も大切です。
見た目で読む気分も変わり、手紙の内容もよく感じることもあります。
なので、便箋や封筒にも気を配りたいものです。
文房具屋さんに行くと、レターセットのシンプルなものから柄入りやキャラクターものなど迷ってしまうぼど並んでいます。
ただ、相手が目上の人や内容によっては、派手な便箋はさけるように気をつけましょう。
陽春の候を使って手紙を書くときのおすすめアイテム
呉竹 筆ペン 手紙ぺンで綺麗に書こう
おすすめポイント
- 手紙を書くのにぴったりの「手紙ペン!!」
- 筆ペンほど柔らかくない
- 万年筆よりも表情のある字が書けるところ
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【まとめ】陽春の候は、4月に使う時候の挨拶
陽春の候についてまとめると
- 陽春の候は「ようしゅんのこう」と読む
- 4月いっぱい使える
- デジタルの時代こそ、手書きの手紙を書こう!