水族館に行くと、幻想的でアートな展示がされることが多くなっているクラゲですが、生態などを実は知らない方も多いかもしれません。クラゲって、私たちのように、脳があったり、心臓があったりするのでしょうか。 スポンサーリンク
そのため今回は、「クラゲに脳みそはない?心臓や目はあるか、身体の仕組みや成長過程、生態や寿命も」をご紹介します^^
もくじ
クラゲに脳はある?
出典:http://ur0.work/uVDL
ずばり、クラゲには脳はありません。私たち人間にとっては、生きていくうえで最も重要な役割を担う、脳。物を考えたり、本を読んだり、ご飯を食べたり、お風呂に入ったり・・これらの動きは、脳からの指令が神経に伝わり、体を動かすという構造を人間は持っています。しかし、そういった複雑な構造をクラゲは持ちあわせておらず、指令を出す脳自体、クラゲのなかには存在していないと考えられています。
では、脳を持たないのであれば、海でクラゲに刺されたというのは、なぜ起こるのでしょうか。クラゲは、神経細胞が体全体に張り巡らされている「散在神経系」と呼ばれる生き物で、それらの神経が連携しあうことにより、勝手に体が動くような仕組みになっています。クラゲが意識的に針を出して刺しているわけではなく、人間の足や異物などがクラゲにぶつかったことで、クラゲのなかの神経を刺激してしまい、反射的に針を出させてしまっているのです。
クラゲは自分で針を出す・出さないという判断ができる脳があるわけではないので、海で遊ぶときは、私たち自身がぶつからないように十分注意する必要がありますね。
クラゲは心臓や目は?どう動いているの?
出典:http://ur0.work/0NM7
ずばり、クラゲは、心臓を持たない生き物です。生きているのだから、心臓ぐらいはあると思われるかもしれませんが、クラゲの身体の95%〜99%が水で、その他の5%以下は塩分や有機物で出来ていると考えられており、心臓は存在していないとされています。
目についてはどうでしょう。実は、クラゲには目があります。全てのクラゲに目があるかどうかはまだ証明されていないですが、人間の目のように、網膜やレンズが備わっているクラゲはいるのです。ただ、クラゲには脳が備わっていないため、記憶として残ったりする可能性はなく、また、目から入った情報をどのように処理しているのかも分かっていません。
また、脳がないため諸々の判断ができないことに触れましたが、クラゲの泳ぎも同様に、自分の意思で自由に泳いでいるわけではありません。クラゲは、傘のような形をしているものがほとんどですが、その傘の外周に発達する環状筋によって、傘を開いたり閉じたりするように動きながら、海の中の水流にそって漂っているのです。この傘を開いたり閉じたりする動きですが、クラゲにとってはとても重要で、栄養を含む体液や酸素を全身に循環させる目的もあるんですよ。
クラゲは全身で心臓の役割を果たしているといってもいいかもしれませんね。
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クラゲとは?
出典:http://ur0.work/SO1Q
クラゲは、なんと6億年も前から地球上に存在し、体はゼラチンでできています。世界中に3000種類以上も存在しており、日本でも約200種類ほどのクラゲが生息していると考えられています。
なお、クラゲは、「刺胞動物」というカテゴリに属しており、刺胞という袋状のもののなかに、刺針・毒針を備えている生き物です。まるっとした透明の傘のような形の身体から出ている細い糸のようなものが、「触手」と呼ばれるもので、触覚や捕食の働きをしており、触手の表面には、無数の「刺胞」を有していいます。優雅に浮遊しているように見えて、毒針のある刺胞を、しかも無数に抱えているなんて、トゲトゲしさ半端ないです。
「刺胞動物」の特徴はどんなものがあるか、見ていきましょう。
刺胞動物とは
- 毒針などを備えた刺胞を有している。
- 毒を含んだ針は、餌、異物や人間の足や手などを刺し、ダメージを与えた後は、使い捨て。
- 刺胞動物のほとんどは海で生活する生き物だが、なかには淡水で生活する種類も少数だが存在する。
- クラゲのほか、刺胞動物に属する仲間に、サンゴやイソギンチャクなどがいる。
- 口はあるものの、肛門はない。
- 袋のような体の構造になっている。
- 触手と呼ばれるもので食べ物を捉え、口から胃に入る。
- 肛門がないため、食べかすやふんなどの不消化物も口から出す。
クラゲの生態は?
出典:http://ur0.work/cXWk
水族館に行くと、クラゲの神秘的な姿に夢中で見入ってしまうことも多いですが、生態についてはあまり知らなかったりするのではないでしょうか。どんな生態なのか、改めてまとめてみました。
クラゲの体の特徴
英語で「Jelly Fish(ジェリーフィッシュ)」といわれるほど、体全体がゼリーのようなプルプルとしたゼラチン質できています。このゼラチン質の成分は、コラーゲンなんです。お肌にとても嬉しい成分という印象ですが、特にクラゲのコラーゲンは、他の動物性のものに比べて、吸湿性や保水力が3〜4倍高く且つ良質なもので、美容面のみならず医療面などの多方面での活用が期待されています。
体長は一番小さいもので40~50㎝、一番大きいもので40m近いのもいます。クラゲは種類によって生態が大きく変わってくるのですが、何も食べなくても生きられるもの、魚などを丸飲みするものなど様々ですが、基本的にはプランクトンを食べて生活しています。
また、クラゲときくと、ミズクラゲのような、いわゆる傘のような、円盤型のようなクラゲを思い浮かべると思いますが、変わった形の種類のクラゲもたくさんいるんですよ。タコのような外見と可愛らしい水玉模様の特徴を持つクラゲや、全く突起がない細長い形をしており、触手や毒針などを持たないクラゲも。クラゲの世界、奥が深いです。
触手には毒がある!?
クラゲは、「刺胞動物」というカテゴリに属するということを紹介しましたが、その「刺胞」という文字でもイメージできるとおり、触手の表面にとても小さな刺針・毒針を無数に有しています。触手のみならず、クラゲの傘の部分にも、針を持っているクラゲも存在します。肉眼では捉えられないような小さなカプセルのようなものに入っており、人間の足や異物がぶつかるなどの外部から刺激を受けると、そのカプセルから針が飛び出て、足や異物などに対して突き刺す仕組みになっています。
ちなみに、人的被害をもたらすクラゲというのは、刺胞の針が長いクラゲや持つ毒の量が多いクラゲです。もちろん、毒性が強いクラゲは、刺胞の針がたとえ短かったとしても、被害が出るとされています。ですが、毒性が弱く、刺胞の針が短い場合は、クラゲにぶつかったとしても、あまりダメージを感じないということもあるそう。
いずれにせよ、クラゲにぶつからないように気をつける、触らない、これらに越したことはありません^^
脳も心臓もない!
出典:http://ur0.work/I7v9
上記でも触れましたが、クラゲには、脳も心臓もありません。心臓ぐらいはあるのではと思われるかもしれませんが、クラゲの身体の95%以上は水で、その他の5%以下は塩分や有機物で構成されており、心臓は持っていないんです。クラゲの体である傘の部分を開いたり閉じたりする動きが、いわゆる心臓のような役割を果たし、栄養を含む体液や酸素を全身に循環させています。
また、クラゲは、私たち人間のような脳や脳細胞を持ち合わせておらず、針を出して攻撃するというような指令を出しているわけではありません。「散在神経系」という神経細胞が体全体に張り巡らされ、それらの神経が連携しあうことにより、勝手に体が動くような仕組みになっています。よって、クラゲは、自発的に針を出して刺しているわけではなく、人間の足などがクラゲにぶつかったことで、クラゲのなかの神経を刺激してしまい、反射的に針を出しているのにすぎないのです。
クラゲの成長!数段階に変わる姿
クラゲは、「刺胞動物門」に属する生き物と説明しましたが、プランクトンの一種でもあります。プランクトンとは、水の中を漂う生き物という意味。クラゲも、自発的に自由に泳いでいるわけではなく、水中を漂いながら生きているので、プランクトンの仲間とみなされるのです。また、面白いことに、クラゲは神秘的で不思議な変身を繰り返しながら、子孫を増やしていく生き物なんですよ。
どのように、クラゲは成長していくのでしょうか。
ミズクラゲは、オスが水の中で出した精子をメスが体内に取り込み、受精。卵はメスの中でかえり、「プラヌラ」と呼ばれる幼生、いわゆる子どもに成長します。プラヌラは、親の体を離れて自力で漂い始めます。
【プラヌラ→ポリプ】
プラヌラは、海底にある石や岩、貝殻などにくっつき、「ポリプ」と呼ばれるイソギンチャクに似た感じの生き物へと変身します。ミズクラゲのポリプの大きさは、とても小さく、約1mmほど。ポリプは体にある触手を使って、プランクトンを捕えて食べます。
【ポリプ→ストロビラ】
ミズクラゲのポリプは多数存在し、一つのポリプが根っこのようなものを出し、そこから新しいポリプをつくっていくこともできるそう。寒くなり、水温が下がり始めると、ポリプの体は徐々に変化していきます。体が伸びて、触手が縮み始め、触手の付け根にくびれができるようになります。このくびれは、体の下のほうに向かって徐々に数が増えていき、これを「ストロビラ」と呼びます。
【ストロビラ→エフィラ】
ストロビラは、数日の間で、どんどんくびれの数を増やしていきます。やがて、ストロビラ全体が動きはじめます。一枚一枚が、「エフィラ」と呼ばれる幼生、この場合は、赤ちゃんとなって、海の中へと漂い始めるのです。ひとつのエフィラの大きさは、約3mmほど。
【変身を繰り返してクラゲに】
エフィラは自分より小さなプランクトンを食べて成長します。1週間ほどで、約1cmほどの小さなクラゲになり、徐々に大きくなっていきます。ミズクラゲは、一つの幼生が変身を繰り返し、たくさんのクラゲとなって海に漂いながら生きながらえていくのです。
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クラゲの寿命はどれぐらい?
出典:http://ur0.work/Y2Fo
クラゲの寿命は、約1年〜2年ほどとされています。水族館や個人で飼っている場合は、飼育方法が難しいものもあり、数カ月しか生きられなかったりしますが、だいたい1年ほどが平均です。
実は、とても短い命なんです。なんとなく儚い感じがしますね。
不老不死の『ベニクラゲ』!人間の研究にも使われている?
出典:http://ur0.work/qAW4
種類も多く奥の深いクラゲ。そのなかでも、「ベニクラゲ」とよばれるクラゲの寿命は、なんと、不老不死!体の大きさは、平均で4mm〜5mmほどのとても小さなクラゲです。成長しても、1cmにいくかいかないかの大きさにしからならないのです。
本来、クラゲは年を重ねていくにつれ、少しずつ衰弱していき、しまいには、海中で溶けてなくなってしまいますが、「ベニクラゲ」においては、溶けてなくなることはありません。年月を過ごすうちに、衰弱はしていくところまでは、他のクラゲと似ているのですが、ある一定のところで、クラゲの成長段階のひとつでもある「ポリプ」の状態に戻り、「ポリプ」の状態からまた成長していくのです。これを延々と繰り返すことができるため、「不老不死」と呼ばれるようになったのですね。ただ、魚やプランクトンを食べる生き物に、食べられてしまったら、そこで終わりですが・・。
いまだに、「ベニクラゲ」がなぜ若返るのかのメカニズムについては解明されておらず、「ベニクラゲ」以外にも、若返るクラゲがいるかもしれず、ますます謎は深まるばかり。ですが、「ベニクラゲ」の遺伝子分析を行う研究所をはじめ、世界的な有名企業も不老不死の生き物の研究が進められているとのことで、人類の夢ともいえる若返りや不老不死のメカニズムのヒントを得ようと、日本でも世界でも急ピッチ動いているようですよ。
今後の研究発表に注目ですね!
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クラゲって、その幻想的な外見だけでなく、生態までも謎が多いうえ、奥が深い生き物ということがわかりましたね。今後の人類にも影響を与えるかもしれない研究も進められており、より一層目が離せなくなりそうです^^
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