庭にヒヨドリの雛がいて、弱ってたから保護してあげたんだけど、餌って何をあげたら良いのかしら?
それと野鳥って飼育しちゃダメなんだっけ...?
弱っている雛を見たら見て見ぬふりはできないですよね...
本記事で、ヒヨドリを保護した際の注意点などを全て解説しますので参考にしてください!
この記事でわかること
- ヒヨドリの雛の保護方法
- 餌は何をあげたら良いか
- 飼育するのはNGなのか
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もくじ
ヒヨドリの雛の保護方法【生まれたて・少し成長した雛別】
ヒヨドリの雛を保護する場合、生まれたての雛と、巣立ち前まで成長している雛とでは、少し扱いが違います。
それぞれの栄養補給方法や保温の仕方などを見てみましょう。
生まれたての雛の場合
栄養補給方法
保護された雛は、長い間空腹が続いて、かなり衰弱しているかもしれません。
病院を探したり、保温やエサの用意をする前に、まず栄養補給をしてください。
栄養補給には、吸収の早い補液を与えましょう。
エサが食べられるようになれば、補液は必要ありません。
補液を与えすぎると、下痢をしてしまいます。
エサを食べられるようになるまでは、2時間おきに補液を与えましょう。
では、補液にはどのようなものがあるのでしょうか?
- スポーツドリンクや小児用リポビタンDを2倍に薄めたもの
- 豆乳
- ボンラクトi(ベビー用の育児用粉乳)
- 蜂蜜や果糖をぬるま湯に溶かしたもの(なければ砂糖でもよい)
- 5%のブドウ糖液(5gのブドウ糖を95mlのぬるま湯に溶かしたもの。ブドウ糖は薬局で買えます)
- 0.9%の生理食塩水(5gの食塩を550mlのぬるま湯に溶かしたもの)
- 新鮮な水(ぬるま湯)
- 人肌よりも少しあたたかめに温めて、1~2滴与えます(それ以上は与えない)
- スポイトや箸の先などで、閉じた口ばしの端に付けると自分でなめ取ります
- 水分が気管に入ると危険なので、直接口の中に入れてはいけません
臨時のエサの種類と与え方
すぐに臨時のエサが準備できる場合は、与えましょう。
- ミールワーム(エサ用の幼虫です。丸裸のヒナには中身だけをしごき出して与えます)
- すり餌(新鮮な五分餌または七分餌を練って与えます。人肌より温かめで、耳たぶくらいのやわらかさです)
- ゆで卵の白身を裏ごしして、蜂蜜や砂糖を加えて練ったもの(人肌より温かめに)
- ペットショップなどに売っているインコの雛の餌
- パンやご飯粒(消化が悪く、そのう炎になる危険があります)
- 粟玉(鳥のエサですが、ヒナは消化できません)
- 牛乳(ヒナは消化できません)
臨時のエサを与えていいのは、2~3日です。
それ以降は、ヒナの成長に合ったエサを与えてください!!
保温方法
丸裸のヒナや産毛が生えた程度のヒナは、体温の管理が重要です。
鳥の正常体温は41~43℃で、羽が生えそろう頃までは、体温調節ができません。
体温が40℃を下回ると、体力が落ちて危険な状態になります。
お湯を入れたペットボトルをタオルで包んで巣箱の中に入れておくと、安全に保温できます。
ペットヒーターや電気スタンドは、巣箱の上にタオルをかけ、その上から温めましょう。
- 濡れているときは、まず、やわらかい布で優しく拭いてから保温しましょう
- 人の体温の方が低いので、手で温めない(かえって、鳥の体温を奪うため)
- 室温は26℃を下回らないようにする(夏でも、冷房は避けて、保温しましょう)
- 脱水症に気を付ける(肌が乾燥していないか、糞が固くなっていないか注意する)
- 湿度に気を付ける(丸裸のヒナは70~80%が目安)
- 丸裸のヒナには、電気アンカ、使い捨てカイロ、こたつ、電気カーペットは危険でから、避けた方がよいでしょう
巣箱を用意する
生まれたて雛の場合は、とにかく身体を冷やさないようにしてあげるのが基本です。
そのため、鳥籠に入れるのはNGです。
- 巣ごと落ちてきた場合は、親鳥に戻すまで、巣を保管しておきましょう
- プラスチック容器などの中に、わら、新聞、細かく切ったティッシュなどを敷き詰め、周りを円形に高くして実際の巣に似せて作ります。
- 雛が足を引っかけてケガをするので、巣の中にタオルを敷くのは厳禁です
- プラスチック容器で作った巣を保温剤と一緒に、大きめのダンボールに入れます
- ダンボールの上から、少し隙間をあけて、光を通す布をかけます(真っ暗にならないもの)
- 出来るだけ薄暗く安静にします
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巣立ち前の雛の場合
栄養補給方法
保護された雛は、長い間空腹が続いて、かなり衰弱しているかもしれません。
病院を探したり、保温やエサの用意をする前に、まず栄養補給をしてください。
栄養補給には、吸収の早い補液を与えましょう。
エサが食べられるようになれば、補液は必要ありません。
補液を与えすぎると、下痢をしてしまいます。
エサを食べられるようになるまでは、2時間おきに補液を与えましょう。
では、補液にはどのようなものがあるのでしょうか?
基本的には、生まれたての雛と与えるものは変わりません。
- スポーツドリンクや小児用リポビタンDを2倍に薄めたもの
- 豆乳
- ボンラクトi(ベビー用の育児用粉乳)
- 蜂蜜や果糖をぬるま湯に溶かしたもの(なければ砂糖でもよい)
- 5%のブドウ糖液(5gのブドウ糖を95mlのぬるま湯に溶かしたもの。ブドウ糖は薬局で買えます)
- 0.9%の生理食塩水(5gの食塩を550mlのぬるま湯に溶かしたもの)
- 新鮮な水(ぬるま湯)
- 人肌よりも少しあたたかめに温めて、1~2滴与えます(それ以上は与えない)
- スポイトや箸の先などで、閉じた口ばしの端に付けると自分でなめ取ります
- 水分が気管に入ると危険なので、直接口の中に入れてはいけません
臨時のエサの種類と与え方
すぐに臨時のエサが準備できる場合は、与えましょう。
- 昆虫(小さめのもの、例えば、アオムシ、緑色のバッタ、コオロギなど)
- ミールワーム(エサ用の幼虫です。羽が開いてきた雛には、頭以外の部分を与えます)
- すり餌(新鮮な五分餌または七分餌を練って与えます。人肌より温かめで、耳たぶくらいのやわらかさです)
- ゆで卵の白身を裏ごしして、蜂蜜や砂糖を加えて練ったもの(人肌より温かめに)
- パンやご飯粒(消化が悪く、そのう炎になる危険があります)
- 粟玉(鳥のエサですが、ヒナは消化できません)
- 牛乳(ヒナは消化できません)
臨時のエサを与えていいのは、2~3日です。
それ以降は、ヒナの成長に合ったエサを与えてください!!
保温方法
鳥の正常体温は41~43℃で、羽が生えそろう頃までは、体温調節ができません。
体温が40℃を下回ると、体力が落ちて危険な状態になります。
お湯を入れたペットボトルをタオルで包んで巣箱の中に入れておくと、安全に保温できます。
ペットヒーターや電気スタンドは、巣箱の上にタオルをかけ、その上から温めましょう。
- 濡れているときは、まず、やわらかい布で優しく拭いてから保温しましょう
- 人の体温の方が低いので、手で温めない(かえって、鳥の体温を奪うため)
- 室温は26℃を下回らないようにする(夏でも、冷房は避けて、保温しましょう)
- 脱水症に気を付ける(肌が乾燥していないか、糞が固くなっていないか注意する)
- 湿度に気を付ける(丸裸のヒナは70~80%が目安)
- 丸裸のヒナには、電気アンカ、使い捨てカイロ、こたつ、電気カーペットは危険でから、避けた方がよいでしょう
巣箱を用意する
体温調整が上手くできない雛の場合は、とにかく身体を冷やさないようにしてあげるのが基本です。
そのため、鳥籠に入れるのはNGです。
- 巣ごと落ちてきた場合は、親鳥に戻すまで、巣を保管しておきましょう
- プラスチック容器などの中に、わら、新聞、細かく切ったティッシュなどを敷き詰め、周りを円形に高くして実際の巣に似せて作ります。
- 雛が足を引っかけてケガをするので、巣の中にタオルを敷くのは厳禁です
- プラスチック容器で作った巣を保温剤と一緒に、大きめのダンボールに入れます
- ダンボールの上から、少し隙間をあけて、光を通す布をかけます(真っ暗にならないもの)
- 出来るだけ薄暗く安静にします
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ケガをしている場合
ケガをしている雛を見つけた場合は、県の保護担当の窓口や保護施設、または動物園や動物病院に連絡しましょう。
意識がない場合は、動かしたり、水を飲ませたりしないようにしましょう。
意識がある場合は、雛の成長に合わせて、水分を与えましょう。
(「生まれたての雛の場合」の「栄養補給方法」を参考にしてください)
日射病や熱射病にかかっている場合は、保温はせず、すずしい場所(冷房ではなく日陰など)に移して、徐々に体を冷やしましょう。
巣立ち後のヒヨドリの雛は保護しないで!
小さくて弱々しい雛が地面にいることがあります。
そんな時は、すぐに保護せず、巣から落ちたのか、巣立ちなのかを確認しましょう。
巣から落ちたのなら保護が必要ですが、巣立ちの場合は、保護をしてはいけません。
巣立ちは、雛が飛び方を覚える訓練だからです。
7~9月は巣立ちの訓練中
7~9月は巣立ちの時期です。
巣立ちとは、ふ化してから約10日後に、雛が地面に降りて約2週間生活し、飛ぶための筋力を付けたり、飛ぶ練習をすることです。
一度巣立ちをすると、もう巣には戻りません。
巣から落ちたのではなく、巣立ちだと判断できた場合は、保護せずそっと見守ってあげましょう。
何かしてあげるとしたら、猫・カラスなどに襲われないように見てあげることくらいですね。
ヒヨドリの保護が許可されている場合
保護が許可されているのは、雛が巣から落ちた場合と、巣立ちであってもケガをしている場合です。
巣から落ちた雛の場合は、すぐに対応しないと命にかかわります。
巣を見つけて戻す前に、栄養補給をしてあげましょう。
(「生まれたての雛の場合」の「栄養補給方法」を参考にしてください)
巣ごと落ちた場合は、栄養補給をした後、巣を補強した上で戻してあげましょう。
巣立ちの雛でも、ケガをしている場合は、すぐに保護しましょう。
対応の仕方は、「ケガをしている場合」を参考にしてください。
元気な巣立ちの雛は保護してはいけません。
では、巣立ちの雛と巣から落ちた雛はどのように見分ければよいのでしょうか。
巣立ちの雛
- 全体的に羽がそろっているように見えますが、翼の下やお尻の辺りなどに産毛や地肌が透けて見えます
- 親鳥に比べると、尾羽が短く、体型がぷくっとしていて、口ばしが短く両端に黄色や白色がのこっています
- 歩き回る、走る、跳ねる、羽ばたくなどのしぐさが見られます
- 巣が近くになく、親鳥がそばにいない場合が多いです
巣から落ちた雛(巣立ちの雛との違い)
- 羽が全くない丸裸の雛は、巣から落ちた雛です
- 見た目が巣立ちの雛とあまり変わらなくても、産毛が目立ち、体型が貧弱で弱々しいです
- 走る、跳ねる、羽ばたくなどのしぐさが見られません
- 巣が近くにあって、親鳥が騒いでいることが多いですが、カラスなどに連れ去られて、途中で落とされた場合もあります
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ヒヨドリの"飼育"はNGだが、"一時保護"はOK!
野鳥の飼育は、鳥獣保護法で禁止されている
ヒヨドリに関わらず、雀・ツバメなど野生の鳥を捕まえて飼育することは法律で禁止されています。
ただ、怪我をした雛・弱っている雛などを一時的に保護して野生に返す場合は例外です。
また、保護をしたら適切な場所に指示を仰ぎましょう。
保護した後は、自治体・保護施設に連絡する
雛を保護して、エサやりや保温などの初期対応をしたら、保護施設や県の担当に連絡しましょう。
下記のツイートをしている方のように、保護施設や病院に引き取ってもらえるかもしれません。
ただ、保護施設や県の担当に連絡すると、放鳥するまで面倒を見てください、と言われる場合もあります。
ですが、無断で長期間面倒を見ていると、飼育している扱いになり、違法行為とみなされる可能性があります。
元気になったヒヨドリを野生へ戻すときの注意点
一時的に預かって面倒を見ていた生き物を自然に返すことを、放野(ほうや)と言います。
ヒヨドリを放野する場合は、注意が必要です。
ヒヨドリは、飛ぶようになってしばらくしてから全身の羽が抜け替わり、成鳥の羽色になります。
放野するのは、成鳥の羽色になってからの方が安全です。
なついているようなら、県の施設などに預けて放野してもらうとよいでしょう。
どのタイミングで放野してあげたら良いのか分からないわ...
放野する場合は、県や保護施設に連絡して、専門家に任せるとよいでしょう!
専門家なら、雛の健康状態、生育状態などを見て、放野する時期などを的確に判断し、スムーズに放野してくれます。
また、雛を保護した場所に行くと、親鳥が周辺で雛を探しているケースもあるようです。
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【まとめ】ヒヨドリの雛は一時保護して放野するならOK!
ヒヨドリの雛を保護した際の対応について解説しました。
弱っている雛を見たら、放っておくなんてできないですよね...
ただ、餌やり・身体を温めてあげたりと、雛を世話するのはなかなか大変です。
自分で保護するのが難しければ、専門の施設・自治体に連絡して指示を仰ぎましょう!
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