季節の雑学

9月の季語は?俳句や時候の挨拶、手紙の書き出し・結びの文例も!

9月は食欲の秋、読書の秋、新学期…と、新たな季節の始まりです。そんな9月には、どんな季語や時候のあいさつがあるのでしょうか?
そのため今回は、9月の季語は?俳句や時候の挨拶、手紙の書き出し・結びの文例もご紹介します!^^

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9月の季語は?

出典:www.wanpug.com/illust/illust4294.png

【9月の季語】
初秋・秋暑し・台風・いわし雲・夜長・鈴虫・虫の声・コオロギ・赤とんぼ・コスモス・すすき・曼珠沙華・敬老の日・月・十五夜・お月見・団子・防災の日・秋祭り・お彼岸・白露・秋分の日・読書の秋・二百十日・台風・新学期・野分・秋日和・豊作・稲穂・かげろう・かじか・豊穣・濁酒……など

暑い夏を乗り越えて、9月はほっと一息つく季節です。おいしい食材も出回り、いわし雲や秋風が爽やかです。そんな9月の季語の意味について、見ていきましょう。

「白露」
白露は、旧暦の二十四節気のひとつで、9月8日〜9月23日頃のことをさします。大気が冷えて、野の草に露が宿る光景が浮かびます。白露の「露」には、「はかないもの」という意味があり、いかにも日本人が好きそうなフレーズですね。百人一首でも「白露に風の吹きしく秋の野は……」などと詠まれ、秋の寂しさが表現されています。
「秋分の日」
秋分の日は春分の日と同様に、昼と夜の長さが等しくなる日です。二十四節気のひとつで、白露の次の時期になります。9月23日頃を「秋分の日」として、亡くなった人を偲ぶ日として1948年に法律で制定されました。秋分の日を中心とした一週間を「秋の彼岸」と呼んで、お墓参りなどして先祖を供養します。
「月」
月は一年中見られますが、季語で月といえば秋です。秋は空気が澄んで空も高く爽やかなので、月が最も美しく見えるからです。満ち欠けする月には、「三日月」、「弓張月」、「待宵」をはじめ、十五日は「中秋の満月」、ためらうように出る「十六夜(いざよい)」、立って待つ「立待月」、月を待つ深い闇を「宵闇」、最後が「十三夜」と、それぞれ名前があります。ぜひ、秋のいろいろな形の月を楽しんでください。
「すすき」
すすきは、はぎ、くずの花、なでしこ、おみなえし、ふじばかま、あさがおと共に、秋の七草のひとつで、お月見にもなくてはならない花ですね。別名「乱れ草」「薄波草」「袖振草」とも呼ばれ、秋風になびくようすから付けられたものです。茎の部分を乾燥させて、屋根の材料になると「茅(かや)」と呼ばれ、日本の茅葺きの屋根の材料として使われます。
「虫の声」
ひぐらしや鈴虫が鳴き始めると、ああ、秋だなと感じます。コオロギ、邯鄲(かんたん)、鉦叩き(かねたたき)などの上品な鳴き声派と、キリギリスやクツワムシなどの野生派に別れます。鳴くのは雄だけですが、なわばりの宣言や雌を誘う、雄同士のケンカのための3パターンだそうです。
「防災の日」
防災の日は、1923年の9月1日に発生した関東大震災にちなんで、1960年に制定されたものです。この時期は台風の襲来が多い二百十日にあたり、「防災への供えを怠らないように」という意味も込められています。全国各地で、企業や学校、町内活動などを通して防災訓練に参加する人もいます。台風や地震などのことを、つい忘れがちですが、各人が最低限の食料や防災グッズを備えておきたいですね。
「野分」
野分とは、台風の別名です。野山の草木をわけて吹く風、という意味でつけられました。台風といえば暴風雨を思い出しますが、同じ自然現象でも「野分だつ」は風が吹き始めること、「野分跡」は風が通り過ぎて晴れ渡ることです。日本人らしい、美しい名前も忘れていませんね。
「豊穣」
豊穣とは、秋になって穀物が豊かに実ることで、「五穀豊穣」というように使われます。五穀は、米、麦、粟、豆と黍(きび)または稗(ひえ)を加えた、人々が主食としていた五種類の代表的な穀物のことです。日本各地で開催される秋祭りは、この豊穣をテーマに収穫を祝って繰り広げられます。彩り豊かな海の幸や山の幸の郷土料理が楽しみですね。

9月に季語の俳句は?

出典:gahag.net/011923-tsukimi-moon/

俳句は、自然の移ろいを織り込んだ言葉のスケッチのようなものです。特に秋には、有名な句が多いので、知っている俳句もあるかもしれませんね!

名月/名月をとってくれろと泣く子かな/小林一茶
お月さまがほしいと、泣きながらねだる幼児が何とも無邪気で、ほほえましいですね。一茶の句はとても親しみやすく、優しい人柄がにじみ出ています。子供やカエル、スズメなど小さな生きものに目をやったものが多く残されています。
秋深し/秋深き隣は何をする人ぞ/松尾芭蕉
すっかり秋も深まって、どこか人恋しさを感じるけれども、隣の人は何をしているのか気になる、といった意味になります。この他にも「石山の石より白し秋の風」「名月や池をめぐりて夜もすがら」など、秋の風情を詠んだ芭蕉の名句に心を奪われますね。
萩/白露や茨の刺にひとつづつ/与謝蕪村
うす紫色の萩は秋草の代表です。しなやかにうねる萩の枝に、朝露が降りたようすが目に浮かぶようです。暑い夏が過ぎたのを喜ぶのは人間だけでなく、草木もほっとしたところなのでしょう。秋の野山の風情が、見事に詠まれています。
虫の声/行水の捨てどころなき虫の声/上島鬼貫
秋の夜に鳴く虫が、行水の水を捨てるにも困るほど、そこら中で虫が鳴いているという句です。その声の小さな生命を想うと、水を捨てるのを躊躇させてしまうのでょう。
柿/柿食ば鐘が鳴るなり法隆寺/正岡子規
生涯で20万もの句を詠んだという子規の作品のなかで、最も有名な句です。法隆寺に立ち寄った後、茶店で一服しながら柿を食べていると、法隆寺の鐘が鳴りその響きに秋を感じたというものです。もともと柿が大好きで、この他にも奈良と柿を合わせた句をいくつか作っています。
はぜ/はぜ釣りの日和になりぬ葉鶏頭/正岡子規
江戸っ子によると、八十八夜から始まる青ぎす、彼岸入りのはぜ、10月のぼら、これが伝統を誇る江戸前の三大釣りだそうです。なかでも、飴色に輝く彼岸はぜは、釣り人の人気の的だといいます。東京ならではの釣りといえば、ハゼ釣りで釣り場も葛西臨海公園やお台場海浜公園などがあり、レジャーにもいいですね。
栗飯/酒肴一ぜんめしは栗のめし/椎花
旅の宿の夕飯は、お銚子一本に焼き魚など、最後は栗飯で締めるというシンプルですが、秋らしい光景です。9月は栗のほか、さつまいもやぶどう、なし、さんま…など、旬の味覚が楽しみです。

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9月の時候の挨拶は?

出典:japanism.info/2016-09-free-photo189-198.html

9月の季語に「〜の候」「の折」といった定型句をつけると、手紙の最初に書く時候のあいさつになります。

・9月上旬/「初秋の候」「早秋の候」「新涼の候」「新秋の候」
・9月中旬/「清涼の候」「白露の候」「秋涼の候」
・9 月下旬/「爽秋の候」「秋晴れの候」「秋冷の候」
9月上旬は、まだ暑い日が続きますが、残暑の印象は避けて、「初秋の候」などの秋が感じられる時候のあいさつに切り替えます。
中旬の「白露の候」「秋涼の候」などは、秋の落ち着いた風情や秋風を連想させますね。また、9月の第3月曜日は「敬老の日」です。お祝いと感謝の気持ちを手紙で伝えるいい機会です。
下旬の「爽秋の候」は、爽やかさとともに空気が冷たくなる頃、「秋晴れの候」は、秋祭りや運動会などのようすを手紙に書いて伝えましょう!

9月の手紙の書き出しの文例

出典:http://01.gatag.net/0011052-free-illusaration/

親しい人へ

・雲ひとつなく、絶好の行楽日和となりました。
・日中はともかく、朝夕はめっきり秋めいてまいりました。
・風にそよぐコスモスが、秋の訪れを感じさせてくれます。
・晴れ渡る秋空のなか、赤とんぼの群れを見つけました。
・じっくりと読書など、最適な季節となりました。

9月の手紙の結びの文例

出典:http://illustk.com/1154/

・秋とはいえ、日中は連日の暑さです。お身体、十分にご自愛ください。
・暑さも一段落ですが、夏バテが出てくる時期、お身体を大切に。
・爽やかな秋を満喫されますようお祈り申し上げます。
・食欲の秋ですね。お互い食べ過ぎに注意しましょう。
・台風が近づいているようです。くれぐれもお気をつけください

あらたまった相手用は?

仕事などで、あらたまった手紙を出す場合、何から書き始めればいいのでしょうか?手紙の基本の「頭語」「時候のあいさつ」「結びの言葉」などを覚えておくと、いざという時に役立ちます!

手紙を書く順序と流れ
①まず、「謹啓」や「拝啓」などいちばん初めのあいさつにあたる言葉を書きます。
②時候のあいさつの「晩夏の候」などを続けます。
③相手のようすを気づかう言葉を続けます。例えば、「晩夏の候 いかがお過ごしですか。」など。
④「さて」「このたびは」などの「起語」から入り、本文〜へ進みます。
⑤最後に、相手の活躍や健康を祈る結びのあいさつと、「敬具」や、女性なら「かしこ」で終わります。

「頭語」と「結語」は、手紙ならではのルールのようなものです。頭語でよく使われる「謹啓」「拝啓」には「謹んで申し上げます」、結語で使われる「敬具」「敬白」には「敬いて申し上げます」という意味があります。頭語と結語は、必ずセットで使うようになっています。

目上の方への案内状やお礼状、ビジネスの依頼状など、電話やメールで済ませるわけにはいきませんね。いつか手紙を書かなければいけない場面が出てくるはずです。そうした時に、時効のあいさつを使いこなせるようになれば、手紙の品格がぐっと上がります!

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9月は、暦の上では「白露」「秋分」などの時期でした。秋の澄み切った空気や秋の月、採れたての野菜や果物などにちなんだ季語もたくさん出てきました。ぜひ、手紙やはがきを出すときの参考にしてくださいね!
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