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浴衣の左前と右前とは?左が前だとだめな理由や男女の違い、マナーも

夏になればお祭りや花火大会と浴衣で出かける機会も多くなります。でも毎年、浴衣を出す度に「どっちが前だったかな?」と悩みます。また、逆に着るとだめなのでしょうか?そのため今回、浴衣の左前と右前とは?左が前だとだめな理由や男女の違い、マナーもご紹介します!^^

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浴衣の左前・右前とは?

出典:https://www.pakutaso.com/20160850239post-8836.html

浴衣だけでなく、着物は男女とも「右前」でいいのですが、でも、お母さんから着物は左前って聞いたことがあるし、いったいどちらが正しいのかはっきり知りたいですね。「右前」の覚え方や知識をわかりやすくご紹介していきましょう。

浴衣は右前が正解!

出典:http://event365days.net/archives/1444.html

浴衣の着方は男女とも、「右前」が正解です。と言われても言葉だけでは、まだピンとこないものですね。

男性と女性では、着方が違うの?と迷うかもしれませんが、男性も女性も浴衣に限らず、着物は全て右前に着ます。

この右前の「前」の意味は、「自分から見て手前にある」ということで、右側の身ごろのことを指しています。

普段は、浴衣を着慣れないので左右どちらか迷ってしまうのは、洋服のことが頭にあるからかもしれませんね。男女の洋服のシャツやジャケットのボタンは、女性の場合左前(左の上に右を合わせる)、男性は右前(右の上に左を合わせる)なので混乱してしまいます。

男性は洋服も着物も同じですが、特に女性の場合、浴衣を着る時にどっちだったか混乱してしまいます。

浴衣に限らず着物の場合、男女とも同じで右側の身ごろを先に前に持ってくるのが正しい着方です。浴衣の「右前」は、とても大切なので、しっかり覚えましょう。

【右前を覚える時のポイント!】
・浴衣を着る時は、「右前」と覚えてしまいましょう。右側の身ごろを先に体に巻くからです。

・そうすると右手が懐に入りやすくなっています。このほうが、ハンカチやティッシュなどスッと入れやすいですね。
・人から見た時、えり元が「yの字」に見えるのが正解です。
・女性は洋服と逆の合わせ方が正解です。

最初はわからなくても何回か着ているうちに、右前のほうが着やすいことに気づくはずです。浴衣でたたみの部屋に座るときも、右前に着ていると右手を添えながら自然に座れるのでシワにならくて上手く座れます!

浴衣の左前・右前『前』の意味は?

出典:https://crowdworks.jp/contracts/13418715#scroll_to_message

イラストを見てわかるように、右前・左前の意味は、それは「前」の意味のとらえ方が違っているからです。『前』とは時間的に「手前」のことを指します。左右どちら側の身ごろを先に体に合わせるかという意味になります。鏡を見ながらの動画の説明や、着付けの本に「えりが左前」という言い方もあるので、間違えないでくださいね。

自分から見た場合と、相手から見た場合では、逆になりますね。
ですから、「相手から見た場合で右前」が正しい着方になります。
もう一つ、浴衣の「右前」は、身ごろの右側を先に体に巻くという意味もあります。

つまり、ここで指している『前』は、時間的な『先に』を意味しています。身ごろの左側は、右側の次に体に巻きつけますよ。

浴衣を着る時には、浴衣全体を肩から羽織り、両手で身ごろを真ん中に突き出し、最初に右手で持っている右の身ごろを体に巻き、次に左手に持っている左身ごろをその上に合わせます。

右身ごろを先に体に巻くので「右前」となっているのです。これで、浴衣の合わせ方を間違えることはないですね。

右前はいつの時代から?

出典:https://matome.naver.jp/odai/2133661670639099001/2133661777639221703

日本で「着物は右前」という決まりができたのは、奈良時代の頃にさかのぼります。遣隋使や遣唐使などによる中国との交流が盛んになり、719年に出された「衣服令(えぶくりょう)」という法令のなかの、「初令天下百姓右襟」が起源とされます。着物のえりを右、左の順に重ねるという中国の習慣を取り入れたのが最初といわれています。

それまでどうだったかというと、左のほうが右より上位とされていたので、位の高い人だけ左前が許されていて、庶民は右前に着ていたのですが、聖徳太子の頃に日本でも普及させたという説もあります。貴族は和歌や宴を繰り広げながら一日中過ごすので、左前に着ていても動きづらいということはなかったのです。しかし、庶民は農業や漁業などの労働をする時に、左前では動きづらく自然と右前が定着したのではないでしょうか。

また、日本人は右利きの人が多数派なので、抵抗なく受け入れられやすかったこともあるようです。

実際に、浴衣を着てみるとよくわかりますが、左前に着るととても動きづらいので、何度か着ているうちに右前が着やすいことがわかるはずです。

もう一つの説は、中国唐の時代の隣の国のモンゴルでは騎馬民族で着物の着方は左前でした。これは馬上で弓矢を使うために、右前より左前のほうが動きやすいという理由からです。右前だと、弓を引く時にに確かに着物が当たって邪魔になります。当時は、唐とモンゴルは敵対関係にあり、騎馬民族の風習の左前は敬遠され、唐では右前が正式に採用されたそうです。

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浴衣の左前がダメな理由は?

出典:https://whomor.com/illustnote/2016/06/japanese_clothing3/

亡くなった人は左前にするの?

仏教国の日本では、生きている人が「右前」で着ている着物を、故人には「左前」にして送り出す習慣があります。

死者が浄土へ旅立つときの身支度で、死んだ人が迷わずに浄土へたどり着けるという願いが込められています。

ですから、着物を着せる際には、必ず左前で着付けます。一般的な右前とは逆になります。その理由は、日本では、人が亡くなった時に「逆さごと」という通常とは逆のことを行う習慣があります。着物の着方の「左前」もその一つです。

逆さごととは、あの世では、すべての物事がこの世とは逆さまになっていと考えられていて、いつもと逆のことをすることで、死後の世界と生の世界を区別して、生きている人があの世へ引っ張られないように守るためとも考えられています。

また、死んでしまうと貴人も庶民も平等になるということから、誰でも死んだら位が上がり神様や仏様に近づき左前にするという説もあります。

全ての宗派ではありませんが、死者が左前に着物を着る風習から逆にしてしまうと死に装束になりますので、「不吉」と言われないようにくれぐれも注意してください。

浴衣のその他のマナーは?

出典:https://matome.naver.jp/odai/2143644062633601601/2143774643360005803

浴衣を着たら、車に乗る時や座る時などさりげない所作とマナーを知っておくと、浴衣美人度がアップしますよ。

車に乗る時

車の座席に後ろ向きで、まずお尻を下ろします。そして両足を揃えたまま、前向きになって浅く腰かけます。深く座ったり、背中をシートに寄りかかったりすると帯の形が崩れるので注意しましょう。降りる時は、乗った時の逆で、まず揃えた足を地面に下ろし、それからお尻をあげて外に出ます。

和室での座り方、椅子の座リ方

和室では、座布団の上に足を乗せて座るのではなく、一度座布団の前に座ってから、両手で座布団の両端をつまんで2〜3回に分けて座布団の中央に座ります。立ち上がる時は、その逆で、少し後ろに下がって座布団から足を外して立ち上がるときれいに見えます。

椅子に座る時は浅めに腰掛け、背筋をピンと伸ばします。足を軽くハの字にして一方を前に出しておくと疲れにくいです。脚は組まないように気をつけましょう。

着付けが乱れた時

えり元が乱れた
均等に重なっていたえりの左右のバランスがくずれてしまった時は、下前側の身八つ口を引くときちんと閉まった感じに戻ります。また。上前側も身ごろのおはしょりあたりを引くと、出すぎたえりが閉まった感じに戻ります。

後ろえりが詰まった
きれいに抜けていた後ろえりが首にくっついてしまうと、せっかくの浴衣も暑そうてでみっともないですね。後ろ中心の帯の下辺りを下に引くと、後ろえりがきけいに抜け元の形に戻ります。

すそが下がった
すそが下がったら、歩きにくくて大変です。浴衣の上部を開いて、まず右身ごろの下がった分を腰紐に入れ込みます。次に、左身ごろを腰紐に入れ込んで着丈を調整します。着付けの最初の時に、この部分の腰紐をきつめに締めておくと、歩いてもすそが下がりにくくなります。

帯が下がった
洋服のつもりで激しく動いたり、電車のつり革を持ったりしていると帯が下がったり上がったりすることがあります。そのままでは、みっともないですね。そんな時は、前帯の下の部分を持ち、その手を両脇まで流しながら帯を持ち上げます。帯は前下り、後ろ上がりがちょうどよいので、前だけを上げないように注意しましょう。

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まとめ

浴衣の着方は「右前」で、右の身ごろを先に合わせるという意味でした。左前は亡くなった人に着せるもの、「右前」の歴史も分かりましたね。これで今年こそ、浴衣美人になって夏を楽しみたいですね。浴衣を着た時のマナーやちょっとした心構えも、この記事をぜひ参考にしてくださいね!^^
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