香りが好きで、特に「沈香」が気になっています。
まだ沈香を使ったことがないのですが、浄化作用があるのは本当ですか?
香りにはスピリチュアル的にも効果がありますか?
確かに香りとスピリチュアルは密接に関連しています。
日々の生活に沈香を取り入れると癒しや浄化の効果があります。
日々の生活に取り入れやすいオススメの沈香もご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
この記事でわかること
- 沈香とはどんな香りなのか?
- 沈香の種類とスピリチュアル的な効果
- 沈香を日々の生活に取り入れる方法
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もくじ
沈香にスピリチュアルな効果はある?
スピリチュアルとは、目には見えない魂の感覚を信じる事です。
目に見えない分、五感を大切にしているので香りと密接な関係にあります。
中でも沈香(じんこう)と呼ばれる天然香木から出る香りには、アロマテラピーの効果があったり、空間を浄化させる作用があります。
香りと煙の揺らぎが精神を癒す
沈香を焚く時の香りや煙の揺らぎは、科学的にも精神を癒す効果があるようです。
アロマテラピーとは、植物から抽出した香り成分のある精油(エッセンシャルオイル)を使って、心身のトラブルを緩やかに回復させる自然療法です。
沈香の香りにも、アロマテラピーに似た「芳香療法」の効果があります。
また沈香を焚く時には煙が揺らぐと思うのですが、この揺らぎには精神を癒やす作用があります。
自然界に存在する揺らぎには、他にも、ろうそくの炎や波の音などがありますね。いずれも一定のようなのに、不規則なゆらぎが混在しています。
こういった動きを科学的には「1/fゆらぎ(fぶんの1ゆらぎ)」と呼びます。
規則的な揺らぎと不規則な揺らぎが調和した状態を見つめていると、だんだんと心が落ち着き、リラックスした状態となります。
空間や心身を浄化する
日本における沈香の歴史は、なんと飛鳥時代まで遡ります。
淡路島に香木が漂着し、その木片を火に焚べたら良い香りがしたので朝廷に献上したという記録が『日本書紀』に残っているのです。
沈香は仏教と共に日本へ伝来したのですが、仏教では香りを焚いて、その香りと火を供するのが供養の基本です。
仏教の開祖であるお釈迦様が沈香の香りを好んでいて、涅槃に入られた時に沈香を焚いたのが焼香の始まりだとされています。
仏教では沈香を焚くことで、空間や心身の浄化を行い、心を整えることができるとされてきました。
沈香はその存在が自然の奇跡ともいえるもので、人工的に作り出すことはできません。
沈香の存在そのものが神秘的なので、神秘的な浄化アイテムでもあるのです。
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沈香はどんな香りがする?
日本には、一定の作法に則って香木を焚き、立ち上る香気の中で古典的な詩歌や故事を鑑賞する「香道」という芸事があります。
この香道では沈香の香りを表現するために、「六国五味(りっこくごみ)」と呼ばれる⽅法が編み出されました。
まず、「六国」とはその沈香が採られた場所を指します。
香りを決める六国
- 伽羅(ベトナム)
- 羅国(タイ)
- 真那賀(マラッカ)
- 真南蛮(マナバル)
- 寸門多羅(スマトラ)
- 佐曽羅(サッソール)
そして、5つの味を指す「五味」とは、甘・辛・酸・苦・鹹(しおから)となります。
つまり採れた地域や、どれだけの時間で熟成されたのかで香りにも違いが出てきます。
インドシナ半島で採れる「シャム沈香」と呼ばれる沈香は、どちらかというと甘・酸が強いとされています。
一方、インドネシアの島々で採れる「タニ沈香」は、どちらかというと辛・苦が強くなります。
沈香とは、一言ではとても言い表せない奥深い香りが秘められているのです。
特に沈香の最高級品とされる「伽羅」は、五味の全てが感じられるそうです。
沈香の種類とスピリチュアル的効果
古来より香木の香りとは、鎮静や安らぎを与え、または陶酔させてきました。
そのために、宗教的な儀式やスピリチュアルな効果に使用されてきたのです。
沈香という名前は「沈水香木」という言葉の略で、普通の木よりも比重が重いため「水に沈む」という意味から来ています。
有名な香木としては、「沈香」と最高級品である「伽羅」、また沈香と対をなす「白檀」があります。
沈香(じんこう)
沈香とは、東南アジアに生息するジンチョウゲ科の植物である天然香木です。
風雨などによってダメージから、腐食を防ぐために分泌された樹脂が蓄積されて、更に沈香特有の芳香になるためのバクテリアが付着して出来るようです。
最低でも50年以上経たないと良質の沈香とならないため、稀少価値が高いのです。
沈香は常温では香らず、焚くことで香りが出てきます。
なお、沈香は漢方薬にもなっており、口に含んで食べてみると舌が辛く感じます。
薬としての効能は、鎮痛・鎮静作用・抗菌作用とされています。
焚いた時に気持ちが落ち着くのも、精神を安定させる効果が含まれているからでしょう。
例えば、戦国時代の武将の間で、兜に沈香を焚きしめて出陣することが流行りました。
戦の前の高ぶる気持ちを鎮めるなど、沈香の鎮静作用を知っていたためだと思われます。
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伽羅(きゃら)
伽羅は、ベトナム中南部のごく一部の地域でしか採れない、沈香以上に稀少価値のある天然香木です。
伽羅は、沈香の中でも極上品で「香りの王者」とも呼ばれます。
伽羅は五味を兼ね備えた香りであることも条件とされ、深みのある香りを持つといわれます。
普通の香木は焚くことで香りを楽しむものなのですが、伽羅はそのままでも大変良い香りを放ちます。
足利義政や織田信長が好んで焚いたとして有名です。その希少性から入手が難しくなっており、価格が高騰し続けています。
白檀(びゃくだん)
お香の素材としては、沈香と並んで有名な香木である白檀。
しかし沈香と違って、もともと白檀という名の植物があり、インド産の物が最高級品とされています。
白檀の木で香るのは、木の中心部分と根の部分だけで、伐採してから熟成するまでには20年以上かかります。
白檀の香りは涼やかで甘さを含んでいる優しい香りであり、集中力を高める効果があります。
常温でも香りが良いので、工芸品などの材料にも用いられています。
しかし、外気に当てると香りが薄れていくので、保存や管理には注意しましょう。
日々の生活に沈香を取り入れる方法
日々の生活に沈香を取り入れるには、やはりお香を焚くことが一番手軽な方法ですね。
沈香の香木をお香にするには、チップや刻み・抹香にする必要がありますが、線香の形が一番入手しやすいでしょう。
それらを焚くことで、浄化・集中・回復・瞑想といった良い効果があります。
また、火を付ける前の香り・焚いているときの香り・焚き終わったあとの残り香と、時間によって変化する香りを楽しむことができます。
浄化 | 沈香の煙で空間の邪気を払う
「浄化」と聞くと宗教的な意味合いに聞こえるかもしれませんが、浄化の反対語は汚染です。
もちろんそこまでは汚れてはいなくても、締め切ったままの部屋などは空気が淀み、邪気が漂うようになります。
スピリチュアル的にも、部屋が淀んでいるのは良くないですよね!
そういった場所を浄化してあげると、空気が軽くなり明るく感じられるので気持ちよくなります。
お部屋に沈香の煙が漂うことで、空間の邪気を払うことができます。
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集中 | 読書や勉強中に沈香を焚く
沈香には鎮静作用があり、人の気持ちを落ち着かせて集中力を高めてくれる効果があります。
読書や勉強中に沈香を焚くと、他の誘惑に惑わされることが少なくなり、結果的にやりたいことに集中できるのです。
回復 | 沈香のアロマテラピーで自律神経を癒す
自律神経とは生命の機能をコントロールしているもので、交感神経と副交感神経から成り立っています。
交感神経は主に昼間活発になり、心と体を興奮させます。
一方、副交感神経は睡眠中や休んでいるときに活発になる神経で、副交感神経が活発になると、心と体がリラックスしている状態となるのです。
自律神経は自分の意志とは関係なく、呼吸や血液循環などを24時間コントロールし続けています。
もし自律神経のバランスが乱れてしまうと、心と体に様々な症状が出てくるのです。
しかし夜になっても働くようになったために、交感神経ばかり活発に動いている人が増えています。
そこで沈香を焚くと、リラックスする副交感神経が働くので、自律神経が整うようになります。
瞑想 | 沈香の香りでさらに深い精神世界へ
瞑想とは「目を閉じて(あるいは半眼)呼吸を整え、心を鎮めること」と定義されています。
瞑想にお香を焚くことは欠かすことができないものです。
特に沈香の漂う空間で深く呼吸していると、嗅覚から脳に刺激され、雑念を抑えられる効果があります。
現代では手軽に沈香を楽しめる
香道では、中級者向きである「空薫(そらだき)」と本格的な上級者向きの方法である「聞香(もんこう)」という方法で、香木の香りを聞きます。
これらの方法は、聞香炉や火鉢など本格的な道具が必要となり、日々の生活に取り入れるには少し大変です。
現代では沈香を使った線香(お香)で、簡単にスピリチュアル効果が得られます。
お香には以下のような種類がありますので、お好みで選んでみてください。
形状で選ぶお香
- スティック型
- 円錐(コーン)型
- 渦巻形
こういったお香を取り入れれば、自宅でも簡単に始めることができますね!
沈香を楽しむのに一番大切な事は、好きな香りを選ぶことです。
嫌いな香りを無理に使っても、効果が半減してしまうからです。
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スティック型のオススメ
スティック型のお香は、製造工程が少なく済むので、効率よく製造できるために最も種類が豊富です。
スティック状なので、燃えている間の香りが均一に広がりますし、折ることで焚き時間の調整もしやすいですね。
深みのある香りを楽しむには、「日本香道のかゆらぎ・沈香」がオススメです。
重厚感のあるオリエンタルな香りで、優しくて静かな香りですので、朝の爽やかさに合いそうですね。
お香はいつ焚いてもいいですが、午前中に焚くのが特にオススメです。
ちなみに、この「かゆらぎ」シリーズは、自然界のゆらぎを表したお香として、沈香の他にも白檀や金木犀、檜などの香りもありますよ。
円錐(コーン)型のオススメ
円錐形のお香は、スティック型・渦巻型よりも丈夫なお香で、焚くと燃える面積が広がるので、香りがどんどん強くなります。
香りを強く遠くへ届けることができるので、一気に香りを広げたい時に良さそうです。
こちらは、なんと沈香・伽羅・白檀の全てが体験できる円錐型のお香です。
香立もセットで付いているので、届いたらすぐに楽しめますよ!
一日の終わりの安らぎとして夜寝る前に使うのも良いですね。
嫌な気持ちを明日に持ち越さないためにも、種類を変えてみてもリフレッシュできそうです。
渦巻形のオススメ
渦巻形のお香は、蚊取り線香によく用いられる形状で、スティック型・円錐型よりも燃焼時間が長いのが特徴。
広い空間に香りを広げたい時や、長時間香りを持たせたい時に使いましょう。
この沈香陽明は、最高級品の「伽羅」の香りに近づけるために、様々な香りの香料を巧みに調香したものです。
高級品なので、時間があるときにご褒美的に使うと良いでしょう。
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【まとめ】お気に入りの沈香を見つけてスピリチュアルライフを楽しもう
スピリチュアルを理解すれば人生が好転し、見える世界が変わってきますが、その手助けをしてくれるのが良い香りです。
古来より沈香は重用されており、あの正倉院にも宝物の一つとして保管されています。
沈香などの自然の香りは、空間を浄化させるだけでなく心を落ち着かせたり、物事に集中させたりする効果があります。
沈香をお香として取り入れることにより、日々のストレス解消やスピリチュアルライフへの手助けにもなります。
この記事が、自分好みの沈香を見つける手助けになることを願っています。