8月といえば、お盆休みやお墓参り、帰省ラッシュと、お正月についでイベントが盛りだくさんです。そんな8月には、どんな季語や時候の挨拶があるのでしょうか?
そのため今回は、8月の季語は?俳句や時候の挨拶、手紙の書き出し・結びの文例もご紹介します!^^
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もくじ
8月の季語は?
出典:http://www.wanpug.com/illust267.html
処暑・残暑・晩夏・立秋・スイカ・トマト・ヒグラシ・入道雲・雷・天の川・朝顔・緑陰・夕焼け・お盆・迎え火・送り火・墓参り・帰省ラッシュ・甲子園・高校野球・終戦・平和・大文字・夏祭り・盆踊り・土用・涼し・秋風・秋の草・秋高し・萩・初嵐・木槿……など
猛暑の8月8日ごろは暦の上では、もう「立秋」になります。涼しくなるのはまだ少し先ですが、「季語」では秋が始まります。季語は旧暦の二十四節気が基本なので、実際のカレンダーより約1ヶ月早い季節を表しています。そんな8月の季語の意味について、一緒に見ていきましょう。
「立秋」は、文字だけ見ると秋を感じるころに使うのかな…と思いますが、まだ暑い盛りの8月上旬をさします。夏から秋へ季節が移り変わり始めるという意味があり、秋の気配は肌で感じるものもあれば、目に見えない感触や音のこともあります。
土用明けは、立秋(8月7日)以降をさします。土用の始まりの日を「土用入り」(7月20日、終わりの日を「土用明け」といいます。土用は7月20日〜8月6日までで、この期間中の「丑の日」にあたる日が「土用の丑の日」となり、うなぎを食べると夏バテしないといわれています。
トマトにはたくさんの別名があるのをご存知ですか。和名では唐柿(とうし)、珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)、赤茄子(あかなす)、小金瓜(こがねうり)、蕃茄(ばんか)などと呼ばれることも。綺麗な味わい深い言葉なので、真っ赤なトマトは俳句に使えそうです。
セミのヒグラシが、「カナカナカナ」と鳴き始めると秋の静けさを実感します。明け方や夕方に鳴いたり、日が影って薄暗くなると鳴き出すので、「日を暮れさせる」として、「日暮(ひぐらし)」と呼ばれるそうです。それがどことなく悲しげで、夏の終わりの郷愁につながっています。
夏は、天の川を観測する絶好のチャンスです。8月12日〜14日ごろにピークを迎える、ペルセウス座流星群もよく見えます。海や山の星がよく見えるところで、ほぼ地平線と水平になって天頂を横切る淡い光に目を凝らしてみてください。
お盆というと、中国から日本に伝わった仏教行事と思われていますが、もっと昔から日本で行われていた初秋の満月の夜の先祖祭が起源だそうです。満月の夜が近づくと、先祖の霊を家に迎えて数日をともに過ごし、満月が欠け始めると再び霊をもとに帰します。この先祖祭が、中国から伝わったお盆と重なったと言われています。
「夕焼けの翌日は晴れ」ということわざがありますが、割と当たっています。日本の上空では夕方に西の空が晴れ渡った翌日に、雨雲は来ないからだそうです。また、夕焼けを見ると家に帰らなければという、小さいころの思い出にもつながり、童謡の「赤とんぼ」や「夕焼け」は、どことなく懐かしいものです。
8月の季語は、まだ他にもたくさんあります。こうした表現を手紙やはがきのあいさつ文に用いると、季節感が相手の方にも伝わります。身の周りの変化を伝え、相手と気持ちを共有するつもりで書くといいですね!
8月の季語の俳句は?
出典:http://photo53.com/mtos/mt-search.cgi?IncludeBlogs=2&tag=送り火&limit=20
8月の季語を使った俳句には、どんなものがあるのでしょうか?昔から使われている季語や、時代に合わせて新しく登場する季語もあります。では、自由で奔放な俳句の世界にふれてみましょう。
松尾芭蕉「奥の細道」のなかの、金沢での句です。旅先の、もてなしの瓜や茄子をみんなで食べながら、秋の涼しさを喜び合っている光景が浮かびます。手毎とは、それぞれに自分の手の中でという意味で、冷えた果物をむくのも手で感じるご馳走です。
西瓜の中が割れているかどうか確かめるには、外から叩いくとわかります。高い音がすると甘くて身がよく詰まっている、低い音だと割れているかなと…、店の人が叩いて確かめてくれます。今はカットされた西瓜が出ていて、叩かれる西瓜も少なくなりました。
「迎え火」は、お盆の初めに霊を迎え入れるもの。「送り火」とは、お盆の期間に家に迎え入れた先祖の霊を、ふたたび送り出すためのものです。8月16日頃に、全国各地で行われている昔ながらの風習です。京都「五山の送り火」は全国でも特に有名です。
セミのひぐらしに、急に夕立がきたのでしょうか。ひぐらしは薄暗くなると鳴き始めるというので、時刻も夕方でしょう。あるいは、雨が降る前に暗くなり勘違いして鳴いたのかもしれません。いろいろと想いをめぐらすのも俳句の楽しさです。
夏目漱石といえば「吾輩は猫である」や「坊っちゃん」などの小説で知られていますが、愚陀仏(ぐだぶつ)という俳号を持ち多くの俳句も残しています。友人だった正岡子規が「奇想天外の句多し」と評したように、インパクトのある独特のユーモアが感じられますね。
朝顔のつるが井戸のつるべに巻きついて、つい近所でもらい水をしましたという句。加賀千代女は江戸時代中期石川県松任生まれの女流俳人です。地方の一般庶民にもかかわらず、才能は全国にとどろき、73歳で亡くなるまでに1.700句も残したといわれています。
ゴロゴロと轟く音は雷、ピカっと光る閃光は稲妻です。俳句では、豪快な雷は夏の季語、すさまじい稲妻は秋の季語とされています。ひとつの自然現象なのに2つに分けるという、日本人らしい繊細な季節感ですね。
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8月の時候のあいさつは?
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8月の季語に「〜の候」「の折」といった定形句を続けると、手紙の時候のあいさつになります。
・8月中旬「新涼の候」「納涼の候」「早涼の候」
・8月下旬「晩夏の候」「秋暑の候」「暮夏の候」
立秋を過ぎてから、8月中旬〜下旬ごろに残暑見舞いを出します。時候の挨拶は、あらたまった手紙や残暑見舞いにも使えます。ただ、出す時期がだいたい決まっているので、タイミングを外してしまうと、相手に「常識がない」という印象を与えてしまうこともあるので、気をつけてください。相手を気づかう言葉を入れるのを忘れずに!
8月の手紙の書き出しの文例
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・連日の熱帯夜に、心身とも負けてしまいそうな昨今です。
・先日は、華やかな花火大会を観て、一時の涼を味わいました。
・立秋とは名ばかりの厳しい暑さの毎日です。夏バテなど大丈夫ですか。
・セミの鳴き声が切なげなヒグラシに変わりました。秋の気配を感じます。
・朝夕、心なしか過ごしやすくなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
・暑気払いと言い訳して、夕方のビールが欠かせない毎日です。
あらたまった相手用は?
仕事などてあらたまった手紙を出す場合、何から書き始めればいいのでしょう?手紙の基本の頭語、時候の挨拶、結びの言葉などを覚えておくと、いざという時に心強いですよ!
①まず、「謹啓」や「拝啓」などを書きます。
②時候の挨拶「残暑の候」などを続けます。
③相手を気づかう言葉を入れます。例えば「残暑の候 いかがお過ごしですか」。
④「さて」「このたびは」などの起語から入り、本文〜へ進みます。
⑤最後に、相手の活躍や健康を祈る結びの挨拶と「敬具」か、女性なら「かしこ」で終わります。
「頭語」と「結語」は、手紙ならではのルールと覚えましょう。頭語でよく使われる「拝啓」「謹啓」には「謹んで申し上げます」、結語でよく使われる「敬具」「敬白」には「敬いて申し上げます」という意味があります。頭語と結語はセットで使います。
手紙文では「頭語」と「結語」は、「ごめんください」「さようなら」といった、人に会ったときのあいさつと同じで、使いこなせるようになれば手紙の品格がぐっと上がります。
あらたまった相手に対して、お礼状や挨拶状、依賴事など、電話やメールで済ませるわけにはいきませんね。手紙の書き方は面倒くさいと思うかもしれませんが、用件をスムーズに伝えるためのマニュアルと考えれば、納得できるのではないでしょぅか☆
8月の手紙の結びの文例
・暑さはまだしばらく続きそうです。くれぐれも健康にご留意こださい。
・帰省した折に、今年も同窓会でお会いできるのを楽しみにしています。
・夏季休暇でリフレッシュできました。また気を引き締めて頑張りましょう。
・寝苦しい夜が続きますが、体調など崩されませんようお祈り申し上げます。
・そこかしこに秋の気配を感じます。過ごしやすくなる日もすぐそこです。
・暑さも彼岸までと申します。涼しくなるまで、もうしばらくの辛抱ですね。
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