季節の雑学

初春の候の意味・読み方!時期やいつまで使える?例文と結びも紹介

最近は、ラインやメールが主流で、あまり手紙は書かないという人もいます。
社会人になったら、上司や目上の方、親戚の方などに手紙を出さなければいけないことがありますね。特に、挨拶文には時候の言葉は欠かせません。
そのため今回は、初春の候の意味・読み方!時期やいつまで使える?例文と結びもご紹介します!^^

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初春の候の読み方と意味は?

出典:http://wallpaper.v-colors.com/593.html

「初春の候」

読み方ははつはるのこう」と読みます。
または、「しょしゅんのこう」とも読みます。

訓読みと音読みの違いなので、どちらでも大丈夫です。
「初春」は、旧暦の1月が初春月と呼ばれていたことに由来します。

旧暦では1月〜3月が春ですが、文字通り初めての春のことで、新春と同じ意味です。

初春の候の意味は、

・「いよいよ新しい年を迎えましたね」
・「初春のきざしを感じますね」
・「初春がやって来ましたね」、という感じのついに春が来ましたねという意味の挨拶になります。

俳句でも、新年の季語は、初春(はつはる)・新春・迎春などと、「春」をつけて呼びます。

明治5年まで用いられていた旧暦では、立春の前後を年始としていたため、その習慣が残っているからです。

旧暦では、雨水(立春の約15日後。現在の2月19日頃)の直前の朔(新月)の日を元日と定めていました。

昔は、新年と立春が、ピッタリ合ってたんですね!

新年を寿ぐ(ことほぐ)意味の「春」の季語は、和歌や俳句で用いられています。

明の春(あけのはる)、今朝の春、花の春、千代の春、四方の春、老の春(おいのはる)が代表的です。

初春を「しょしゅん」の呼び方もあり、と先に書きましたが、俳句の季語として使う時は、

「初春」を「はつはる」ではなく、「しょしゅん」と発音する場合は、新年の季語ではなく、立春からの約1か月間を指す春の季語となります。

俳句では、読み方で意味が違ってきます。使うときは、注意してください。

 

初春は、古くから中国にある二十四節気という暦を使った、考え方からきています。

一年を二十四等分して、15日ごとの気候を一つの時候として、季節の移り変わりの目安にしたものです。

二十四節気の言葉の中には、節分や立春など、今でも年中行事や時候の挨拶などで親しみ深い言葉がありますね。

立春は2月4日頃、雨水は2月19日頃、啓蟄は3月6日頃、春分は3月21日頃〜、という風に、一年には二十四の時節を表す言葉があります。

旧暦で「新春」・「初春」は、立春の2月初め頃から次の雨水までの間、つまり、2月4日頃〜2月19日頃の15日間になります。

「候」は、「こう」とか「みぎり」「❍❍の候」で始まる「こう」の意味は、様子をうかがう。待つ。物事の表面に現れる様子。きざし。という意味です。

天気や季節の状況「天候・時効・測候」を指しています。
手紙の書き方の本を見ると「❍❍のみぎり」と読むこともありますが、

かつては、みぎりは女性的なやさしい表現として使っていました。

意味は、時節。おり。ころ。と「候」とだいたい同じです。

ただし、「候」を「そうろう」と読むと、時代劇の…でそうろう、…ございます。と、全く別の意味になるので、気をつけてくださいね。

初春の候の時期はいつまで使える?

「初春の候」を使える時期:1月初め〜1月中旬まで使う

のが、時候の挨拶として適切です。

新しい年を迎えた、ということで1月中旬まで使えます。

門松や鏡餅を飾っている松の内の間、関東地方では1月7日まで、関西では1月15日まで使えます。

1月の便りといえば、年賀状から始まります。

現在は、年内に出してしまう人がほとんどだと思いますが、本来は元旦に書いて出す、新年のご挨拶でした。

まず、気軽なところで年賀状から初めてみてはいかがですか。

手作りの年賀状は、もらった相手は嬉しいものです。

年賀状に、「謹賀新年」とか「迎春」とか、初春とか印刷してある場合は、付け加える文章に「初春の候」は必要ないですね。

年の初めの抱負とか、相手への昨年の感謝、そして今年も宜しくなど、書き加えるだけです。

ただし、一月中旬以降になると年賀状はもう遅いですし、1月の時候の寒さや春への期待などの言葉を使ったほうがいいですね。

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初春の候の時期はいつ?

初春とは、旧暦の「立春」のことで、二十四節気の一つで春の最初の節気になります。

2018年だと、2月4日が立春になります。旧暦の1月は、現在の2月初旬頃です。

立春=正月、中国や台湾では、今でも旧暦1月の立春が日本のお正月にあたります。

横浜の中華街でも2月に「春節」を獅子舞や爆竹で賑やかに祝っていますし、春節には中国からの観光客もたくさん日本に訪れていますね。

旧暦から新暦への移行によって、旧暦の12月3日が新暦の1月1日になりました。

そのため新暦では、およそ1ヶ月季節が早くなり、寒い地方では、3月3日の桃の節句に桃の花がまだ咲いていない、

5月5日の端午の節句に菖蒲がまだ咲かないなどの、ずれが生じてしまいます。

ですから、桃の節句や端午の節句、七夕など、旧暦で、ひと月遅れで行事をする地方もあります。

初春の候の使い方・時候の挨拶を含む例文と結び

出典:出典:http://01.gatag.net/0012475-free-photo/

手紙の始めに使う、頭語+時候の挨拶+相手を気遣う文章例です。

・拝啓 初春の候 ご無沙汰していますが、いかがお過ごしですか。
・拝啓 初春の候 皆様におかれましては益々ご健勝のことと存じ上げます。
・拝啓 初春の候 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
・拝啓 初春の候 貴社ますますご発展のこととお喜び申し上げます。

手紙の最後に使う、結びの文章例です。

・寒さ厳しい折、風邪など召されませんよう健康にご留意ください。 敬具
・今年も、皆様の益々のご多幸をお祈り申し上げます。 敬具
・極寒のみぎり、くれぐれもご自愛ください。 かしこ
・貴社のご発展と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。謹言

友人または、親しい間柄、目上の方など、相手の発展や健康を気遣う言葉で締めくくります。

ビジネス文章では、時候の挨拶を省いて、「時下」(このごろはという意味)とすることもあります。

初春の候以外の1月時候の挨拶の言葉はある?

1月中旬を過ぎたら時候の挨拶の言葉として、

・「酷寒の候」
・「厳寒の候」
・「厳冬の候」
・「降雪の候」
・「大寒の候」
・「寒冷の候」

1月だけでも、いろいろな言葉があるものですね。

日本語が持つ、繊細で、美しい表現だと思います。
「文は人なり」ということわざがありますが、文章は書く人の考えや人柄がわかるといいます。飾り気のない文章は、なんとも味気ないですね。

フアッションを楽しむのと同じように、お洒落な言葉を探して、

自分らしく相手の方に伝えることができる、そんな手紙が書けたら、友達のあいだや会社での株がぐ~んと上がること間違いなしです。

まとめ

お礼状や挨拶文が、とんでもなく遅くなったりすることありませんか。
今は忙しいから、時間のある時にと先延ばしすると、構えてしまって、だんだん億劫になります。
一年の計は春にありと言います、とにかく「書き始めて」みるのが大事です。

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